この記事はWebデザイナー歴18年のフリーランスが書いています
本格的にWebデザイナーとして一人前になりたいというよりは、在宅で月5万円くらいを目標にWebデザインのスキルを習得したいという方におすすめのロードマップを紹介しています。
月5万円稼ぐWebデザイナーになるには
まずは学習範囲を絞ること
Webデザイナーの仕事は、未経験者がある日思い立ってすぐに始められるものではなりません。
なぜならWebデザイナーしか使わない知識が必ず必要で、さらに専用のソフトも必要で、それはwebに関わったことのない人であればおそらく人生で触ったこともないソフトであり聞いたこともない知識です。さらにその上でデザインセンスも重要になってきます。
まだイラストレーターやwebライターの方が自分の持っている力のみでなんとかできそうな仕事です。
なので、Webデザインを仕事にするには、まずは最初に「学習時間」が必ず必要になります。
Webデザイナーのフリーランスになって稼ぎたいと言う人に必要と言われるスキルは以下の通りです。
ちょっと多すぎと思いません?
実際、キャリアスクールのWebデザイナー講座なんかを受講すると上記のスキルを中心に学ぶことになります。
Webデザイナーになりたかったらスクールに通うことが一番効率のよい近道ですが、それでも半年〜1年かかります。しかも卒業してもやっとスタートラインです。
そこまで時間もお金もかけられないと言う方も多いのではないでしょうか。
結論→全部覚えなくてもお金は稼げるよ
あれもこれもと闇雲に手を出すより、一点に絞ってスキルを磨いた方が絶対にお金は稼げます。
月5万円稼ぎたいなら、学習範囲を絞る!そしてあとはひたすら特訓!です。
どのスキルを身につければ月5万円稼げるか
Webデザインをちょっと検索すると、だいたいHTML/CSSというプログラムのような知識を勉強しよう!と出ててきます。
確かにWebサイトを作るのに必要な知識ではあるのですが、習得にも時間がかかるし、そもそもデザインじゃないし…私はおすすめしません。(コツコツ型、プログラミングが好きな人には合ってるかも)
おすすめは、バナー広告のデザイン作成です。
バナー広告っていうのは、SNSでもWebサイトでも何処にでも現れるあの広告のこと。これです↓
バナーデザインをおすすめする理由は、
- 必要なソフトがひとつだけでOK。もしくは無料のソフトでも作れる
- 必要なスキルも最低限でOK
- パソコンのスペックも多少低くても大丈夫
- バナーデザインは全てのデザインの基礎になる
- バナーデザインの需要がなくなることはない。毎日莫大な数のバナー広告が消費されている
- 慣れると大量生産も可能
とちょっと考えただけでたくさんあります。
とにかく、学習時間が短くて早く仕事に繋げられるのが良いところかな。
もう少し詳しく説明しますね
バナーデザインに必要なソフトはひとつだけ
Webデザインを本格的に始めるとなると複数のソフトをインストールするのが普通なのですが、バナーデザインだけ学びたいのであれば
・Photoshop(フォトショップ):2,380 円/月〜(2024年9月現在)
・Figma(フィグマ):無料
のどちらかあればOKです。
Photoshopはデザイナーなら知らない者はいない、Adobe社の超有名グラフィックソフトです。
写真の加工やイラストの加工等、グラフィックデザインならフォトショップひとつで何でもできます。
世界一情報が豊富なソフトだし、Photoshopのスキルを身につけると、Webデザイン以外でも今後いろんなところで役に立つ可能性が高いです。
また、Figmaはブラウザで使うことのできる無料のソフトです。無料だけど、企業も個人もデザイナーに大人気のシェアのあるソフトです。
Photoshopに比べると、写真加工の能力は低めなのが欠点で、ちゃんとしたグラフィックデザインには向いていません。
ただ、バナーというサイズの小さいものを作るのであれば、そこまで画質のクオリティを求める必要はないので。Figmaで作成しているプロもたくさんいます。
私もFigmaが好きで、このブログのサムネイル画像もFigmaで作っています
バナーデザインに必要なスキルは限られている
バナーデザインだけに特化すると、学習するべきスキルも限られます。Webサイト制作に必要なHTML、サーバー、UI、レスポンシブといった専門知識は全くいりません。
純粋に
・PhotoshopまたはFigmaの使い方を覚える
・バナーデザインのデザインスキルを磨く
だけでいいです。ソフトの使い方は1ヶ月もすれば慣れてきます。
また、デザインスキルというとセンスがないからダメのように思いますが、デザインスキル=センスではありません。
逆にデザインというのはある程度のフォーマットに則って作るので、流行のデザインのテンプレートのようなものを押さえればそれなりのデザインは作れるように誰でもなります。ファッションと同じです。
パソコンのスペックもこだわらなくて良い
デザインには高スペックのパソコンが必要です。まず高スペックじゃないとデザインソフトが動かないし、またデザインの画像データというのはかなりの重さでパソコンのメモリを圧迫します。
なので、プロのデザイナーは高いパソコンに頼らざるを得ないのですが、バナー制作に特化するのであれば、そこまで高級でなくても大丈夫。
バナーはそもそもサイズが小さい、必要ソフトも少ない、制作が終わったデータはガンガンクラウドなり外部HDなりにうつしてパソコンを軽くできるので、そこまでスペックに拘る必要はありません。
といっても古すぎる・安すぎる(5万円以下はきつい)は、やはりフリーズしてしまう可能性があるので、多少の投資は必要ですが…とりあえずは手持ちのパソコンでも大丈夫なケースをよく見てきました。
バナーデザインは全てのデザインの基礎になる
当たり前のことですが、結構大事です。
月5万円でいいからと目先のお金のためにバナー制作に注力したとして、その後バナー制作スキルをあげると、必然的にデザインレベルはむちゃくちゃあがります。
あの小さな枠の中にレイアウトするデザイン力、一発で商品を訴求するデザイン力、PhotoshopやFigmaを扱えるスキル、どれもデザイナーの基礎として一番大事なところを鍛えられます。
なのでゆくゆくはもっと大きな案件を受けられるWebデザイナーを目指したい人も、バナー制作受注は無駄な回り道どころか、1番の基礎固めになります。
最初はひたすらバナー制作100本ノックくらいの勢いで案件を受けるのおすすめです。
バナーデザインの需要がなくなることはない
私はかれこれ20年近くWeb業界にいますが、バナーデザインの需要がなくなることってないんじゃないかなって思います。逆にそれ以外の案件やスキルの必要性がなくなるって話は聞きますけどね。
日本では、国内のインターネット広告媒体費は2024年で3兆円近くになると言われています。毎日莫大な数のバナー広告が消費されているのがわかりますでしょうか。
本当に腐るほど案件があるわけです。もちろん今のネットでは素人でも簡単に作れるデザインツールがあったりするのですが、バナーの発注者のほとんどはツールを使いこなす時間がもったいないので、外注しようする人がほとんどです。
もちろん世の中Webデザイナーはたくさんいるわけですが、それなりのレベルのデザイナーだとバナー制作という小さい案件はやらない人も多いです。
なので、バナー広告デザインは初心者が多めで確かにライバルも多いのですが、頑張れば十分収入が見込めるのです。
また、バナー広告とは、SNSやWebサイトで見るバナー広告だけではありません。例えば特定のオンラインショップでもセール時期だったり、新商品が出た時は専用のバナーをデザインしてトップページで告知します。
無尽蔵にばらまかれるバナー広告だけでなく、このように運用中のサイトのクローズドとしてもバナー制作は必要ですし、回転率も高いです。内製できない中小企業の場合、外注で作っているところが多いです。
さらに、SNSやブログのヘッダー画像、Youtubeのサムネイルアイコンも、バナーデザインができれば同様に作成することができます(使っているソフトもだいたいの制作時間もパターンも全部一緒)
これらは特に、実際の知り合いやSNS経由で知り合った友達から頼まれることも多く、実績作りにとても良いです。
慣れると大量生産も可能
バナーデザインってとにかくサイズが小さいし、スペースがないからデザインできる限界があるんです。
なのでデザインの奥の深さはあるのですが、作業的には慣れると意外と短時間で作ることができます。時間のかけようがないというか。
隙間時間でもできるのが良いところですね。
具体的な学習方法
それでは、次にバナーデザインの具体的な学習方法を説明しますね。
基本的にWebデザインの学習方法は、スクールで学ぶor独学で学ぶの2種類あります。
スクールの方が手っ取り早く過不足なく教えてくれるし、何よりスクールに通う(オンラインも含めて)という強制力があるのでモチベが続くため、結果的にちゃんと成功する人が多いです。
でもスクールは受講料が高い!のが最大のネックなので、月5万円目標で稼ぎたい人向けになるべく安く早く最低限のデザインを学べるという観点で、私のおすすめのスクールをまとめてみました。
以下の記事を参考にしてみてくださいね。
※リンク調整中
次に独学で学ぶ方法です。独学でも学べなくはないのですが、やはり学習迷子になってしまう人が多いのと、モチベーションが続かないパターンが圧倒的に多いです。
でも本気のやる気がある人であれば、今は動画や本、オンラインでのレビュー、SNSでの仲間との交流といった学習環境が充実していますので、頑張ってほしいという気持ちがあります。
独学で学ぶには、まずソフト、先ほど説明したPhotoshopかFigmaどちらでもいいので公式サイトにアクセスして、自分のパソコンにインストールしてください。(パソコンは用意してくださいね)
※Photoshopはフォトプランというプランがお得です。PhotoshopにLightroomというソフトがついた2つセットのプランなのですが、なぜかPhotoshop単品で契約するより安いです。罠でもなんでもないので、フォトプランを契約するのをおすすめします
※Figmaは会員登録してログインするだけですぐに始めることができます
ソフトの使い方を学ぶ
まずはデザインソフトの使い方を覚えましょう。
Photoshopの学習
いろいろな学び方がありますが、今はYoutubeで「Photoshop 初心者」「photoshop バナー作成」等で検索すると、優良な動画講座があったりします。最初のとっかかりとしてYoutubeは一番コストがかかりません。
一方でYoutubeをザッピングするだけだとなかなか体型的な学びにはなりません。しっかりと学びたい人は、本または有料動画での学びをおすすめします。
有料動画でのおすすめは以下になります。
・作って学ぶPhotoshop・Illustrator / Schoo
Schoo(スクー)は、幅広いジャンルを動画で学べるオンライン学習サービスです。月額1,500円で6万件以上の動画を見ることができます。もちろんPhotoshopの講習動画もあれば、デザインの学びになる動画もたくさんありますので、ぜひいろいろな動画を探してみてください。
・最新Photoshop 23時間の動画と演習でPhotoshopの全てを完全マスター 初心者がプロを目指すコース / Udemy
Udemy(ユーデミー)もSchoo同様、有名なオンライン学習サービスです。Schooと違うのはサブスクではなく、一つの講座につき買い切りなこと。セール時は1,000〜2,000円でプロ講師の動画を買うことができます。
23時間のマスターコースの動画では、Photoshopの機能をみっちりと解説していますので、かなりのボリュームです。
Figmaの学習
Figmaの学習も、Photoshop同様、Youtubeで「Figma 初心者」「Figma バナー作成」等を検索すると、初心者向けの講座動画がヒットします。
また、Figmaはこちらの書籍もおすすめです。初心者向けのわかりやすい本ですよ。
デザインを学ぶ
これが肝心です。「デザインを学ぶ」
ソフトの使い方をいくらマスターしたところで、デザイナーにはなれません。ソフトの使い方とは別に、デザイン力を鍛えなければいけません。
それにはたくさん練習すること。たくさんたくさん、飽きるほど練習することです。
バナーデザインの基本を学びたい方におすすめの本はこちら。
まずは模写やトレースからがおすすめです。以下は全国の優れたバナーデザインをまとめたサイトです。
これらのサイトにあがっているデザインを片っ端から模写することから始めてみましょう。
模写・トレースについては以下の本が参考になります。正しい模写で正しい実力を身につけよう
また、文字のフォントや色味、余白でデザインは驚くほど変わります。デザインの基本について詳しく学びたいという人は以下の記事も参考にしてみてください。
営業・仕事の受注方法
月5万円を稼ぐことで一番大変なのは、言うまでもなく仕事を取ることです。
先ほども書きましたが、ライバルは少なくはありません。その中で自分が確実に5万円を売り上げるには実力だけでなく、営業力が必要です。
まずは具体的なやり方について説明しますね。
身近な人に営業する
えーと思うかもしれませんが、意外と一番需要が眠っている層なのが周りの一般人たちです。
インターネット上だと周り全員がITに長けている人に見えますが、リアルの世界だと全然そんなことはなく、スマホしか使えないと言う人がザラにいます。
私は子供の学校関係でPTA活動をしていますが、PCを使えない方が普通です。(20代、30代、40代の保護者達)
その中で、バナーやらブログのヘッダー画像やらYouTubeのアイコンだったりを欲しがっている人、もしくは彼彼女らの知り合いが探しているという話は案外転がっているものです。
「仕事ちょうだい!」と直接的にガンガン営業するのではなく、「こんなこと始めたんだよ」と世間話的に伝えたり、SNSに書き込むだけでも受注につながるのは珍しくありません。
ただ相手が知り合い&仕事始めたばかりで実力が未熟の場合は、実績作りのために抑えた金額にした方が双方のトラブル防止にもなります。
クラウドサービス(マッチングサイト)を利用する
在宅ワーカーが仕事を探すのに、最も一般的な方法であり、オンライン上で探すだけなので一番気楽な方法でもあります。
オンライン上での仕事の取り方にはざっくりいうと2つあります。
1.多数の案件リストの中から、受注できそうな条件を選んで応募する
2.自分のスキルを商品化して、購入してくれる人を待つ。(例:バナー制作:1000円等と料金を決める)
1がクラウドワークス、2がココナラのシステムになります。
企業の在宅案件の派遣・求人に応募する
これは厳密に言うとフリーランスの働き方ではなくなるのですが、企業と契約して専門の在宅ワーカーとして働くというやり方です。
最初からこの方法で営業をとれる人は稀ですが、求人はありますので、タイミングがあれば縁がつながります。
自信がない場合は、ある程度経験を積んでみたらこちらに応募してみても良いと思います。
デメリットとしては、納期がタイトな場合が多いので、スケジュールに振り回される場合もあります。ただ、継続した収入につながる可能性も高いです。
ママワークス:主婦の副業・在宅ワークに特化した案件情報が豊富。
上記のサイト「ママワークス」では、主婦向けに特化した案件をメインに揃っていて、時給は安いけど、スキマ時間にできるweb作業等があります。
まとめ
以上、webデザインで月5万円稼ぐのにおすすめのやり方について、ツール・ソフト・勉強方法・営業方法等を具体的にまとめてみました。
もちろん、このやり方以外でWebデザインスキルで月数万を稼いでいる人もいます。
ただ、今回この記事でおすすめしたバナーデザインは、デザインの基礎となるものなので、本当にwebデザインの未経験者がまず手をつけるのに最適な入り口だと思っています。
そこからどんどんスキルを伸ばしていくと、ゆくゆくはwebサイトを一人で作るデザイナーになることも可能だと思います!
私もバナー作成はたくさん修行しました。やればやるほど伸びますよ!がんばってください