在宅Webデザイナーの仕事をまとめて紹介|実例でわかる仕事内容と営業方法

未経験の人が気になる、

在宅デザイナーの具体的な仕事内容と仕事の取り方

を、実体験をもとにわかりやすくまとめました。

実際に在宅でWebデザインの仕事を続けてきた経験から、「どんな仕事をしているのか」「どうやって見つけるのか」を初心者向けに紹介します。

今、在宅デザイナーに興味がある人の参考になれば幸いです。

この記事を書いた人

  • Web業界歴20年
  • 会社員デザイナー →フリーランスへ
  • 一児の母在宅ワーカー

業界の片隅で20年近くやってきました。会社員&フリーランスの経験を経て、これからWebデザインを学びたい人のために、独学やスクールの情報をまとめています

目次

在宅Webデザイナーの働き方は2パターン(社員かフリーランスか)

一般的に「在宅デザイナー」といっても、働き方は大きく2つあります。

  • 企業に雇われて(正社員または契約社員、派遣など)、リモート勤務するデザイナー
  • フリーランスまたは副業として、個人で仕事を受けるデザイナー

また、フリーランスや副業でも、企業と契約して継続的にお仕事をもらう複合型のようなケースもあります。

例えば、下請け業務委託といった形で一社と長く関わる在宅デザイナーも多いです。

在宅Webデザイナーの仕事内容|案件の具体例

実際にフリーランスとして活動している私が、今まで受けてきた案件を中心に紹介します。

案件の取り方はひとそれぞれ。一つの分野に特化しているデザイナーもいれば、幅広く対応する人も。

Webデザインというとホームページ制作のスキルが必須と思われがちですが、実際は、作業の一部だけを切り出した細かい依頼も多いです。

例えば、Photoshopのようなデザインソフトは一般にはないスキルなので、ECショップ用に写真を加工する、SNS広告を作る、デザインソフトが使えるだけでもできる仕事はあります。

Web広告のバナー制作・サムネイル制作(難易度:低)

  • 報酬目安: 1枚 3,000〜8,000円前後
  • 必要スキル: レイアウト・配色の基礎、デザインソフト操作
  • 使用ソフト例: Photoshop/Canva/Figma

バナー制作:WebサイトやSNS広告に使う小さな広告画像を作る仕事です。

サムネイル制作:YouTubeのタイトル画像やブログのアイキャッチを作る仕事です。

これらは、HTMLやCSSなどの専門知識は必要ないので、デザインソフトが使えればすぐに始められます。

単発で納品できる案件が多く、短時間で実績を積みやすいのが特徴です。

小さな画像の中に配色・レイアウト・コピーといった“デザインの基本”が詰まっているので、初心者がセンスを磨く練習にも最適ですよ。

発注は一年中多く、バナーだけで安定して受注している人もいます

画像加工・フォトレタッチ(難易度:低)

  • 報酬目安: 1枚 1,000〜5,000円前後(量産案件も)
  • 必要スキル: Photoshopの操作、画像加工のスキル
  • 使用ソフト例: Photoshopなど

画像加工・フォトレタッチは、写真をきれいに整えたり、不要な部分を修正・合成したりする仕事です。

例えば、人物の肌をなめらかにしたり、商品写真をWebサイト用に整えたり、複数の写真を自然に合成したりします。

最近では、AIを使ったスキルも注目されています。

写真の加工には、Photoshopというデザインソフトを使うのが一般的です。

クラウドソーシングでも依頼数が多く、Photoshopがある程度使えれば受けられる案件も多いです。

慣れてくると、SNS投稿やECサイト用の画像を量産するような仕事も増えていきます。

AIの力も借りられる時代ですが、最終的には数と経験がレタッチ力を磨く近道かな

在宅ワークでは、ECショップの商品登録や商品画像の加工といった、デザインに近いサポート業務もよくあります。

楽天市場・Yahoo!ショッピング・BASE・カラーミーなどのショップ管理画面を使って商品写真を整える仕事で、個人のセンスを問われることもあれば、マニュアルに沿って作業すればOKの案件もあります。

このような仕事を通して、WebデザインとEC運用の両方に慣れておくと自分の強みにもなります。

既存サイトの追加・修正・更新(難易度:低〜中)

  • 報酬目安: 1案件 3,000〜20,000円前後(内容による)
  • 必要スキルHTML・CSS、画像加工、CMS操作
  • 使用ソフト例:VS Code/Photoshop/Figma

在宅ワーク向けでよくある案件なのが、この「既存サイトの修正や更新」の依頼です。

デザイン会社に頼むほどではない軽微な修正だけど、たとえば、担当者が退職して管理できなくなったり、自分では更新方法がわからなくて困っているというケースが多く、焦っているクライアントからの依頼も少なくありません。

一度対応するとそのまま継続案件につながることもあります。

小さな修正でも丁寧に対応していくことで、リピートされることが多いですよ

LP(ランディングページ)制作(難易度:中)

  • 報酬目安: 1件 30,000〜100,000円前後(構成〜デザインまで担当の場合)
  • 必要スキル: レイアウト構成力、配色・タイポグラフィの基礎、デザインソフト操作、マーケティング的な視点
  • 使用ソフト例:Photoshop/Canva/Figma

LP(ランディングページ)とは、商品やサービスを紹介して購入につなげる縦長のWebページのことです。

高いデザイン力だけでなく、情報の見せ方や構成力も求められます。

報酬単価が高めで、実績として見せやすいデザインなので、ステップアップしたい在宅デザイナーに人気の案件です。

専門スキルに近いので、LP限定デザイナーとして活躍している人も多いです

CMS・テンプレートを使ったWebサイト構築(難易度:中)

  • 報酬目安: 1件 20,000〜80,000円前後
  • 必要スキル: CMSの操作、HTMLの基礎理解など
  • 使用ソフト例:Studio/Wix/WordPress/BASE/Shopify

CMS構築では、テンプレートを使ってWebサイトを立ち上げます。

自分でゼロからデザインするのではなく、既存のテンプレートをカスタマイズして納品する案件です。

CMSの仕組みを理解していれば、デザインスキルが高くなくても受けやすい案件なのがポイント。

たとえば、WordPressの有料テンプレートをサーバーに設置し、ロゴや画像、文章をクライアント用に差し替えて仕上げるケースがあります。

WixやShopifyなどのCMSサービスでも同様で、「自社サイトを持ちたいけれど、自分で設定するのは難しい」という個人・企業からの依頼が多いです。

これらのCMSは、「専門知識がなくても簡単にサイトが作れる」とうたわれている、いわゆる“ノーコード系”のサービスです。

でも、実際にはテンプレートを選び、設定して、自社用に作り込む作業は意外と手間も時間も知識も必要です。

忙しい経営者や個人の方には厳しいんですよね。

なので、在宅デザイナーに依頼が来ることは多いので、積極的に挑戦してみるのもおすすめです。

初心者が実務経験を積む入り口としてもおすすめです

Webサイトデザイン(難易度:中)

  • 報酬目安: 1案件 100,000〜300,000円前後(規模・内容により変動)
  • 必要スキルデザイン構成力、配色・タイポグラフィの基礎、デザインソフトの操作スキル
  • 使用ソフト例:Figma/Photoshop/Illustrator

Webサイトのデザインは、Webデザイナーの中で、もっとも王道ともいえる仕事です。

企業や店舗、サービスなどのWebサイト全体の見た目や印象をデザインします。

主にトップページや下層ページのデザインカンプ(完成見本)を作成し、コーディング担当者に渡します。

Webサイト全体の印象を左右する重要な役割で、レイアウト構成や配色バランス、写真の見せ方など、総合的な高いデザイン力が求められます。

報酬単価は高めで、その後の更新や保守など長期的な取引につながることも多いです。

WebサイトのHTMLコーディング(難易度:中)

  • 報酬目安: 1ページ 5,000〜20,000円前後
  • 必要スキルHTML・CSS、JavaScript、レスポンシブ対応、軽微な修正力
  • 使用ソフト例:VS Code/Sublime Textなど

HTMLコーディングは、デザイナーが作ったデザインデータをもとに、HTMLとCSSというコードでWebページを組み立てる作業です。

コーディングはWebデザインとは切り離せない関係で、現役Webデザイナーはコーディングもできる人がほとんど。

Webコーディングは、慣れてくるとどんどん作業スピードが上がって納品も早くなるので、収入にもつながりやすい仕事です。

単発案件だけで大きく稼ぐのは難しいですが、ちょっとした修正や更新ができるようになると、保守案件などの継続依頼につながることもありますよ。

地味に見えて、在宅ワークで安定して続けやすい人気の分野ですね

Webデザインとコーディングの両方ができるようになると、一人でもWebサイトを完成させられるようになります

ポスターやショップカードなど紙のデザイン(難易度:高)

  • 報酬目安:10,000〜100,000円前後(内容による)
  • 必要スキルレイアウト・配色・タイポグラフィの基礎知識、印刷用データの作成スキル
  • 使用ソフト例:Illustrator/Photoshop/InDesign/Canva

この記事ではWebデザインの仕事を中心に紹介していますが、最近はWebとグラフィックの境界があいまいになってきているのを感じます。

ポスター、ショップカード、チラシなどの紙デザインと、SNS投稿用の画像なども合わせて依頼されるケースが増えています。

紙のデザインができると、Webサイトとあわせてブランディング全体を意識した提案ができるのが強みになるんですよね。

クライアントにとっても、一人のデザイナーにWebも紙もまとめて頼めるのは大きなメリットになるので、そういうデザイナーは重宝されます。

印刷物のデザインはWebデザインとは使うソフトも違います。なので学習量は増えるけど、受けられる仕事の幅はぐっと広がります

初心者でも始めやすい在宅Webデザインの仕事は?

自分の環境や生活スタイルによっても受けられる案件は変わってきますし、全部ができる必要は全然ありません。

最初の一歩としておすすめなのは、

  • バナー制作やSNS画像のデザイン
  • 画像加工や写真のレタッチ
  • 既存サイトの更新や修正

といった、納期が短めの仕事です。

案件ひとつは小さくても、数をこなすことで自然とスピードや提案力が身につきますよ

特に、デザインの基本が詰まった「バナー制作」が一番おすすめ。

作業時間が短く、副業にもぴったり。数をこなすごとにデザインスキルもあがります。

月5万円程度を目指すなら、バナーやサムネイル制作に特化してデザインスキルを磨くのが近道です。

また、最近人気なのは、StudioやWixなどのテンプレートを使ったホームページ制作です。

テンプレートを活用することで、スキルが浅くても見栄えのいいサイトを作れるので、受注につながるスピードが早いのが特徴です。

どちらもライバルは多いですが、焦らずスキルを磨いていけばOK

 

次に具体的な仕事の取り方について、解説します。

どうやって仕事を取るの?在宅デザイナーの営業方法

在宅デザイナーで一番気になるのが、「どうやって仕事を取っているの?」という部分ですよね。

企業勤めであれば会社が自動で案件を持ってきてくれますが、フリーランスや副業では自分で探していく必要があります。

なので、在宅デザイナーで一番安定するのは、企業と契約してリモートで継続的に仕事をもらう形なんですが…

企業には所属できない・したくないという方、副業でやりたいという方もいると思います。

そんな方に向けて、ここでは私自身の経験も踏まえて、在宅デザイナーの営業方法と仕事の見つけ方を紹介します。

私も全部経験済みです

クラウドソーシングで案件を探す

クラウドソーシングとは、仕事を依頼したい人と、受けたい人をオンラインでつなぐサービスのことです。

代表的なのは「クラウドワークス」「ランサーズ」「ココナラ」というサイトがあります。

在宅デザイナー向けにさまざまな案件があり、デザイナーは自分のできそうな案件に応募することができます。

特別な営業をしなくても募集されている仕事に応募できるのが大きなメリットなので、登録は無料ですし、最初に試してみるのにぴったりです。

一方で、ライバルが多いのでプロフィールやポートフォリオの見せ方がとても大事になります。

最初は小さくて人気のなさそうな案件でも応募してみるのがおすすめ

ココナラとは?

ココナラは、自分の得意なスキルを「サービス」として出品できるマッチングサイトです。

他のクラウドソーシング(クラウドワークスやランサーズなど)は「募集に応募する」形式が多いのに対して、ココナラは自分で商品を作って、相手に購入してもらうスタイルです。

たとえば、

  • 「Instagram投稿画像 3点セット作ります」
  • 「名刺デザイン承ります」
  • 「CanvaでSNSバナー作成します」

といった形でサービスを登録しておくと、気に入った人から購入してもらえます。

価格は自分で決められるため、副業希望の人にも人気です。

こっちから提案していかなくてもいいのが、気が楽ですね

SNS・ポートフォリオサイトで発信する

SNSで自分のデザインや営業の情報を発信していると、声がかかることもあります。

ただし、SNSから直接お仕事につながるケースはごく一部です。

実際には、フォロワーが多くても仕事には直結しにくいのが現状。

また、相手の身元保証がないまま個人間でのやり取りになるため、契約トラブルや踏み倒しなどのリスクもあります。

(クラウドソーシングもトラブルがゼロではありませんが、SNSよりは相手の身元が確認されており、運営が間に入るぶん安心感があります)

SNS発信は「仕事を取る目的」というよりも、自分のポートフォリオや成長記録を見てもらう場として活用するのがおすすめです。

信頼できる依頼が来たときだけ、丁寧に対応すればOK

企業や制作会社と直接契約する

スキルが安定してきたら、企業や制作会社と業務委託契約を結ぶのもおすすめです。

毎回新しい案件を探すこともなく、継続的な仕事をもらいやすい安定ルートになります。

クラウドソーシングや求人サイト、制作会社の採用ページなどで「継続案件ができる方」「在宅デザイナー募集」「業務委託デザイナー」を探してみると、意外と多く見つかります。

スキルがない…という人は、単価が安くても、量産型のデザイン案件などで修行を積むのもひとつの手です。

営業せずとも定期的に案件が入る関係を築けるのは、在宅デザイナーにとって一番の魅力ですね。

知人・身近なつながりから仕事を得る

意外と「身近な知人」から見つかることもあります。

Web業界にいると麻痺してしまいますが、実は世間はデザインもAIも知らないという人が多いです。

そのため、「Webサイトが欲しい」「インスタ用の宣伝画像を作りたい」と思っても、誰に頼めばいいのかわからないという人がたくさんいます。

特に、個人商店や小さな会社は、制作会社に頼む予算まではないことが多く、在宅デザイナーにお願いしたいニーズがあります。

リアルのつながりだからこそトラブルには注意が必要ですが、最初のうちは実績と信頼を作るチャンスと考えて、安価でも丁寧な仕事を心がけるのがおすすめです。

在宅Webデザイナーの仕事と始め方まとめ

今は、パソコン1台でできるデザインの仕事が本当に増えています。

バナーやサムネイルなどの小さな制作から、WebサイトやSNSのデザインまで、在宅Webデザイナーの仕事はとても幅広いです。

最初は不安に感じるかもしれませんが、どんなデザイナーも最初は小さな仕事からのスタートです。

大切なのは、ひとつひとつの仕事を丁寧にこなすこと。

それが次の依頼につながり、少しずつ自信にも変わっていくはずです。

私も、正直、割に合わないと思う仕事をたくさんしてきましたが、小さな案件も大きな案件も経験できるのが、在宅デザイナーのいちばんの魅力だと思っています。

Webの世界は進化し続けているので、いつでも新しいチャンスがあります。「もう遅い」ということはありません。

経験を積むほど自由度が広がる世界だからこそ、小さな一歩でも、今日から踏み出してみて欲しいです。

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