【フリーランスの税金対策】控除の仕組みと知っておくべき控除の一覧

控除は得。初心者は控除を知って、節税しよう

前回の記事では、控除の仕組みについて説明しました。

今回は、具体的な控除の種類を知ることで、自分に適用する控除を見つけていきましょう。

現役フリーランスの立場から、特に意識して欲しい控除をピックアップして説明しますね。

控除というのは条件です。自分の条件によって受けられる控除が変わりますので、内容をよく確認して、対象となる控除はもらさず申告するようにしましょう。

目次

青色申告特別控除

まず絶対外さないで欲しいのが、「青色申告特別控除」です。これは、確定申告の際に「青色申告」という方式で申告すると対象になる、特別な控除です。なんと、最大65万円というビッグな額を差し引きできます。

フリーランスの中には、面倒だからと青色ではなく白色申告をする人もいますが、65万円という控除をもし受けなかった場合、数万円多く納税しなければいけないことになります。

 

所得控除

あなたの所得額(全体収入から経費をひいたもの)から引かれる控除のことを「所得控除」といいます。

所得控除には14種類あります。正確には、上記の青色申告特別控除を入れて15種類です。

基礎控除

全ての納税者が受けることのできる控除で、控除額は一律48万円です。
働いて納税している人は全員もれなくこの控除の対象となります。同一生計の夫婦でもそれぞれに対象となります。なお、所得が48万円以下であればこの控除を適用することで、所得ゼロ円となる=税金を払う必要がなくなります。

※2020年より、個人の合計所得が2,500万以上の人は基礎控除の対象外となりました

 

社会保険料控除

会社に属していない個人事業主は、自分で国民健康保険料と国民年金を払います。夫の扶養に入っていないフリーランスで働く妻の場合も同様です。この公的な保険料も控除の対象となります。控除額は、実際に払った全額です。1年間分の支払った証明書が必要になります。

 

生命保険料控除

ご自身名義で契約している民間の生命保険費用も控除対象になります。年間支払った額を基に計算され、最大12万円の控除を受けることができます。これも1年間分の支払った証明書が必要になります。

 

地震保険料控除

もし民間の地震保険に入っていたらこちらも控除対象になります。年間支払った額を基に計算され、最大5万円の控除を受けることができます。1年間の支払った証明書が必要になります。

医療費控除

家族全員の年間の医療費合計が10万円以上だった場合、医療費控除の対象になります。不妊治療だったり、子供の歯の矯正治療といった保険が効かない自費診療も医療費控除の対象となります。年間支払った額を基に計算され、最大控除額は、200万円です。

1年間分の医療費を支払った分全ての領収書が必要になります。普段10万円まで医療費がいかない場合でも医療費というのはいつ高額なものがかかってくるか予想できませんので、1月からの医療費領収書・明細書は捨てずに取っておきましょう。

ただし、出産一時金や生命保険会社から出た入院費給付金がある場合は、その分は差し引きされます。(※1)

控除額=実際に支払った医療費の合計額-※1の金額-10万円

医療費控除は、家族で一回の申告になります。なので、夫婦共働きの場合は夫・妻どちらかが申告します。

 

小規模企業共済等掛金控除

・小規模起業決済
・個人型年金加入者掛金(iDeCo)
・心身障害者扶養共済制度の掛金
のいずれかに加入している場合、年間の掛け金の全額が控除になります。

 

寄付金控除

国や地方公共団体、特定公益増進法人などに対して「特定寄附金」を払った場合です。例で言うと、「ふるさと納税」がこの寄附金控除の対象となります。

 

障害者控除

本人または配偶者や扶養親族が、所得税法上の障害者にあてはまる場合に受けられます。控除額は27万円です。

 

配偶者控除

配偶者の所得金額が48万円以下、かつ自分の所得金額が1,000万円以下の場合、配偶者控除を受けることができます。控除額は48万円です。

 

扶養控除

子どもや親、親族を養っている場合に受けることができる控除です。控除額は最大63万円です。

 

税額控除

算出された納税額からさらに直接引き算できる、控除です。直接引けると言うのは、大変節税効果が高いと言うこと。

「税額控除」の最大控除額が10万円だとすると、支払うはずだった税金から直接10万円を引くことができるので、10万円まるっとお得になります。

住宅借入金等特別控除(住宅ローン控除)

税額控除の中で一番有名なものですね。住宅ローンを組んで住宅を購入・新築・増改築した人等が対象となる控除です。10年目まではローン残高の1%、11年目以降は建物価格の2%相当が控除されます。例えば3000万のローンを組んだとすると、10年目までは、毎年納税額から残高の1%が差し引きされます。

 

住宅耐震改修特別控除

住宅のバリアフリー改修・省エネ改修・多世帯同居改修工事を行った場合、この控除を受けることができます。

 

配当控除

株式投資での配当金を得たときに適用される控除です。

 

寄附金特別控除

認定NPO法人、公益社団法人、政治活動への寄附を行った時に、寄附金特別控除の適用範囲となります。

 

雑損控除・災害減免法

災害に会った時に受けることのできる、控除です。上記の二つは併用はできません。

 

まとめ

控除のお得感が分かっていただけたでしょうか?

控除は自分から申告しない限り、国の方では一切カウントすることはありません。なので、条件に自分が当てはまる控除があれば、積極的に申告していきましょうね。

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