Webディレクターとは、Webプロジェクトの立ち上げから納品までを管理する、監督業のような仕事です。自分で手を動かす作業は少ないけれど、多様なITの知識に加え、制作現場とクライアントの間に立ってプロジェクトをマネジメントする力量が必要であり、Webプロジェクトにおいて超重要なポジションです。
Webディレクターは基本的に会社員として属している人が多く、フリーランスは少ないのですが、多くないながらも、業界で活躍しているフリーランスWebディレクターはいます。
この記事では、フリーランスWebディレクターにスポットをあてて、その働き方やWebディレクターのなり方についてまとめてみました。
今Webディレクターとして会社で働いていて将来独立を考えている方、未経験だけどWebディレクターという職種に興味のある方はぜひ参考にしてください。
この記事を書いているのは
Web制作会社で働いた後フリーランスとして独立。
Webデザイナー、Webディレクターとして働くアラフォーデザイナーです。
フリーランスWebディレクターになるには
フリーランスとして独立するには、Webディレクションの経験を数年積む必要があります。
未経験のWebディレクターに仕事を頼む人は、残念ながらまずいません。
ただし、フリーのWebディレクターの需要自体は十分にありますので、数年ほど会社でWebディレクターの仕事を覚えたのちに独立するのをおすすめします。
フリーランスWebディレクターの働き方は2つ
フリーランスWebディレクターは、主に2つの働き方があります。
制作会社と契約してその会社のディレクターとして働く
ひとつはWeb制作会社と契約し、その会社が抱える案件のWebディレクターとして動くケースです。制作スタッフはその会社のデザイナーやプログラマになります。この場合、フリーといえども、契約している会社に出社し、常駐スタッフとして仕事をするケースが多いです。
中小企業は常にWebディレクターが不足していますので、フリーランスのWebディレクターの需要がとても高いです。
常駐するなら会社員でもいいじゃないかと思われるかもしれませんが、制作会社によって色やスタイル、抱えている案件は全く違います。いろいろな案件をやってみたい人にとっては、フリーランスの方がやりがいを感じることでしょう。
また、案件がとどこおりなく進んでいるのであれば、毎日出社する必要もありません。
また、個人の力量にもよりますが、会社員ディレクターの平均年収が500万円くらいに比べて、フリーランスで働く方がより大きな収入を得ることができます。
フリーランスWebディレクターが契約する会社は、以前働いていた会社、知り合いから紹介された会社での継続案件が多いですが、特にそういった紹介案件がない場合は、エージェントに登録するのをおすすめします。自分の条件に合った仕事を紹介してくれます。
エージェントの営業の取り方については、下の方で詳しく説明します。
個人のフリーランスとしてフリーランス仲間と働く
もう一つは、完全に個人で動いているフリーランスのWebディレクターです。
同じフリーランスとして活動しているデザイナーやプログラマと組んで、一緒に案件を進めていきます。
Webディレクターですが自分で営業を取ってきて、自分の知り合い(チーム)であるデザイナーやプログラマに作業をお願いする形になります。なので、ディレクター兼営業の役割も強くなります。
仕事をとるのは大変ですが、信頼できる仲間とより自由度の高い働き方ができます。
個人のフリーランスの場合、営業もですが、ディレクターというよりコンサルティングの意味合いも強くなってきます。
クライアントはどうしてもWebで効果を上げる方法を貪欲に求めてきますので、ディレクターとしてマネジメントする能力より、Webマーケティングの能力の方が必要となってきそうです。
予算調整もWebディレクターの仕事
会社員ディレクターであれば、予算管理をしてくれる「営業」や「プロデューサー」が別にいる場合があり、お金のことは営業に任せて自分はサイト作りに専念することができます。
しかし、会社に常駐せず個人として動く場合は、費用交渉も全て行わなければいけません。
デザインやコーディング等の実務作業以外の部分は、全部ディレクターが担当することも。
フリーランスといえども人とのつながりが多い
ディレクターはいわばチームリーダーです。
クライアントの要件を聞き、要件定義をまとめてデザイナーやコーダーに指示を出す、人と人とをつなぐ仕事です。
なので、フリーランスといえども一人で仕事といった感じではなく、常に人とのつながりが必要です。
特に会社に常駐せず個人で動くWebディレクターの場合、複数の多種多様な案件を抱えることになります。一人の制作スタッフだけでは対応できませんので、複数のデザイナー・エンジニアといった技術者と日頃から繋がっておく必要があります。
在宅で自分のペースでやりたいという人は、そもそもWebディレクターには向いていませんね
フリーランスは自分の裁量で仕事を選べる
一旦制作が始まると意外と時間が空くのがWebディレクターの仕事。なので、会社員ディレクターだと数個の案件を掛け持ちして担当するのが普通。
一方フリーランスだと自分の裁量で仕事を選べるので、ものすごい数を抱えている人もいれば、マイペースにのんびり稼いでいる人もいます。
自分の裁量で仕事の量を決められるのは、フリーランスの魅力です。
フリーランスのWebディレクターは少ないのはなぜ
あやしいWebコンサルやマーケッターはたくさんいるのに、フリーでのWebディレクターは少ないです。
Webコンサルは自分の話術とレポートがあればいいのに対して、WebディレクターはWebサービスを納品するまでが仕事です。自分一人では制作物を作ることができないので、なかなか独立して自分のスキルのみで働くというのはやりづらいんですよね。
一方で、クライアントの要望をきちんと叶えて効果をあげるサイトを納品できるWebディレクターは、とても貴重な存在です。
未経験でフリーランスWebディレクターになるのは可能?
はっきりいうと、未経験でフリーランスのWebディレクターになるのは非常に厳しいです。
フリーランスが仕事を受注するには、必ず実績が必要です。実績がない人には仕事を頼みませんよね。
未経験のWebディレクター、しかも失敗した時に責任を取ってもらえる会社にも属していないフリーランスに仕事を頼む人はなかなかいません。
もしフリーランスのWebディレクターになりたい場合は、まずはどこかの会社にWebディレクターとして勤めてノウハウを取得し、フリーランスになるのがおすすめです。
フリーランスでの案件獲得方法
企業に常駐型の場合:エージェントを利用しよう
フリーランスで企業に常駐してWebディレクターとして働く場合、フリーランスのマッチングサイトや派遣の紹介サイトを通して働くのが近道です。正直フリーのWebディレクターが直接契約をしようとしても、規模の大きい企業程厳しいでしょう。
働き場所を探すには、フリーランスエージェントや、クラウドソーシングのサイトを活用しましょう。
レバテックフリーランス
国内最大級フリーランスエージェントです。
ランサーズエージェント
週3〜5日から常駐できる案件を取り揃え。
自分で営業する場合:人脈作りが大切
自分で営業先を開拓し、案件を受注します。この場合は、複数の継続案件を持つことができれば、安定した収入も得ることができると思います。
フリーランスのWebディレクターに一番必要なのは、人脈作りです。
人脈は2種類、制作をお願いできる人と営業先、どちらも大事です。
まずは、実務をお願いできるWebデザイナー、エンジニアに複数人声をかけて、仕事をお願いできる体制を作りましょう。
その後は、ひたすら営業をして制作実績を作ります。最初のうちは、自分のリアル知り合いのサイト制作等を請け負って実績をつくりましょう。フリーランスWebディレクターはとにかく実績が大事です。
実績が増えてきたらSNSやマッチングサイトを中心に活動するといいです。
自分で営業する場合は、営業先を開拓するのも制作してくれる人を探すのも大変だと思いますが、とにかく人脈が命!たくさんの人と繋がっておきましょう。
まとめ:フリーランスのWebディレクターに一番大切なこと
フリーランスのWebディレクターは、実はすごく需要がありますし、幅広い働き方ができます。
収入も会社員よりかなりのアップが望める働き方だと思います。
また、フリーランスで働くにあたって一大切なのは、誠実さだと思います。
Webディレクターはデザイナーやエンジニアと違って突出したスキルがない分、人柄も大事な要素だと思います。
またこの人に仕事を頼みたい、またこの人と一緒に仕事をしたいとどれだけ思わさせられるか。
そんな人と一緒に仕事がしたいですね。
Webディレクターのやりがいについてはこちらの記事も参考にしてください。