MacBookを使っていると、写真や動画、仕事のデータであっという間に容量が足りなくなります。
そんなときに役立つのが 外付けのSSD 。
MacBookユーザー向けに
・外付けSSDをおすすめする理由
・既製品SSDと自作SSDの違い
・SSDの選び方
・おすすめモデル
を初心者向けに解説しました。
SSDとは:
データを保存する倉庫のようなものです。パソコンの写真や動画、アプリなどをしまっておく場所のことを「ストレージ」と呼びますが、SSDはそのストレージの一種です。
この記事を書いた人

- Web業界歴20年
- 会社員デザイナー →フリーランスへ
- 一児の母・在宅ワーカー
業界の片隅で20年近くやってきました。これからWebデザインを学びたい人のために、独学やスクールの情報をまとめています

解説はいいから、早くおすすめモデルを知りたい人は以下から
MacBookに外付けSSDが必要な理由。容量不足・速度・バックアップなど
MacBookをしばらく使っていると、「もう残り容量が少ない…?」という瞬間が必ず来ます。
仕事でも趣味でも、気づけばストレージはどんどん膨らみます。
私はデザイナーなので、主にデザインファイルの容量がかさみやすいのですが、動画編集をしている方なら、なおさら容量不足を実感する場面が多いはずです。
最初から内蔵SSDが大きいモデルを購入すればいいのですが、
Appleのストレージ増量は高額。
ただでさえMacbook本体も高いので気軽にSSDを上げるわけにもいきません。
初期予算がない場合の現実的な解決策は、外付けSSDです。
外付けSSDのメリット
- 容量不足の解消:写真・動画・案件データをまるっと退避
- 作業スピードの確保:HDDより圧倒的に速く、サクサク読んでくれる
- バックアップの安心:Time Machine用や手動バックアップに分けて持てる
初心者が気になるのが「外付けってアクセスする時間がもたつかない?」という点。
結論から言うと、外付けSSDは十分速いです。
USB接続のSSDでもいいのですが、Thunderbolt対応モデルならさらに早く、最新機種との組み合わせによっては内蔵SSDに近い体感になることも。
Macの性能をフルに使いたいならThunderbolt対応モデルがおすすめです。
外付けSSDのメリットは、データの保存だけではありません。日常的にデータを扱う仕事では、この「速さ」こそが大きなアドバンテージになります。
外付けSSDにデータを置いていても、すぐにアクセスできるので作業のストレスがほとんどありません。
一方で、内蔵SSDにはアプリやシステムだけを入れておけば、Mac本体は常に軽く、動作もスムーズ。
データの整理ができている分、気持ちまで軽くなる感覚です。
ちなみに、アプリのデータも外付けSSDに入れていいかというというと、それはNoです。
システムやアプリ本体(例えばAdobe等)は、内蔵SSDに置きましょう。



外付けに入れると不具合やアップデートの失敗につながりやすいです
イメージでいうと、
- 内蔵SSD=作業机(アプリとシステムがいつも置いてある場所)
- 外付けSSD=作業用の大きな棚や倉庫(データや素材をどんどん出し入れする場所)
役割を分ければ、Macのパフォーマンスを落とさずに容量不足のストレスから解放されます。
また、万が一のトラブルに備えて、作業用SSDとバックアップ用SSDを分ける運用にすると、もし片方が故障しても致命傷を避けられます。



クラウドストレージと併用すれば、移動中や別拠点でも安心です。
外付けSSDは「既製品」と「自作」の2種類ある
外付けSSDとひと口にいっても、大きく分けると 「既製品」 と 「自作」 の2つの選択肢があります。
「自作」といっても、専用のケースにSSDを差し込むだけなので、簡単です。初心者でも安心してチャレンジできますよ。



どちらもメリット・デメリットがあるので、合う方を選びましょう
1.既製品ポータブルSSD
もっとも一般的なのが、メーカーから「ポータブルSSD」として販売されている完成品タイプです。USBケーブルやThunderboltケーブルをつなぐだけですぐに使えます。
メリット
- 届いてすぐに使える(フォーマット済みのことが多い)
- 保証やサポートがメーカーで一括管理されるので安心
デメリット
- 割高
- 規格が固定されているため、性能アップや部品交換は不可
「手軽さ・安心感」を重視するなら既製品です。とくにPC周りに詳しくない方や、バックアップ用に1台持っておきたい方におすすめです。
2.ケース+内蔵SSDで「自作」する
もう一つの方法は、市販の SSDケース と SSD を組み合わせて、自分で外付けSSDを作る方法です。
SSDをケースに入れるだけなので簡単ですし、見た目も完成品と変わりません。
メリット
- 自分でSSDを選べるので、容量や速度を自由にカスタマイズできる
- Thunderbolt対応ケースを選べば、MacBookの性能をより引き出せる
- 同容量の既製品より安く済む
デメリット
- ケースとSSDを別々に買う必要があり、知識が少し必要
- 保証はケースとSSDで分かれるため、トラブル時にやや不便
- 発熱対策や相性に注意が必要
「どうせならコスパ良く、大容量かつ高速なSSDが欲しい!」という方にぴったりです。
MacBookユーザーであれば、コスパとMacの性能をフルに活かせる「自作」派が多いですね。
まとめ:既製品と自作、それぞれの特徴
タイプ | メリット | デメリット | 向いている人 |
---|---|---|---|
既製品SSD | ・届いてすぐ使える ・保証やサポートが一括で安心 | ・容量あたりの価格は高め ・規格や性能は固定、カスタマイズ不可 | ・とにかく手軽に使いたい人 ・PCに詳しくない初心者 ・バックアップ用に1台欲しい人 |
自作SSD(ケース+内蔵SSD) | ・容量や速度を自由に選べる ・Thunderbolt対応で高性能を引き出せる ・同容量の既製品よりコスパが良い | ・SSDとケースを別々に選ぶ知識が必要 ・保証はパーツごとに別 ・発熱や相性に注意が必要 | ・大容量や高速SSDが欲しい人 ・コスパを重視する人 ・動画編集やクリエイター用途の人 |
MacBookはUSB 3.2 Gen2x2非対応 → Thunderbolt SSDを選ぶのが正解
外付けSSDを探していると「USB 3.2 Gen2x2(最大20Gbps対応)」という文字をよく目にします。
数字だけ見ると速そうですが、MacはこのUSB 3.2 Gen2x2に対応していません。気をつけてください。
せっかく「20Gbps対応!」と書かれた外付けSSDを買っても、MacBookでは 10Gbps(USB 3.2 Gen2相当) でしか動作しないのです。これでは本来の性能を発揮できず、ちょっともったいないですよね。
では、MacBookで速度を最大限に引き出すにはどうすればよいか。その答えが Thunderbolt対応のSSD です。



さっきからちょくちょく出てくる「Thunderbolt」って何なのか
USBとThunderboltの違い
見た目は同じ「USB-Cの口」なのに、パソコンにはUSBポートとThunderboltポートの2種類があります。
どちらも同じ差し込み口はUSB-Cの形を使っているけれど、中身の規格や速度が違うんです。
だから「どのポートにつなぐか」で外付けSSDの速さが大きく変わります。
- USB 3.2 Gen1(5Gbps) → 昔のUSB3.0。よくあるけど速度は控えめ。
- USB 3.2 Gen2(10Gbps) → 外付けSSDの“標準的な速さ”。
- USB 3.2 Gen2x2(20Gbps) → 速いが Macは非対応。Windowsのみ一部で利用可能。
- Thunderbolt 3/4(40Gbps) → MacBook Airや多くのハイエンド機に搭載。早い。
- Thunderbolt 5(最大120Gbps) → 最新のMacBook Pro (M4 Pro/Max) に搭載されている。高速。
自分のMacの規格がどれなのかは、チップの種類やマシンのモデルでわかります。
Windowsは、主に上位機で採用が多いのに対して、MacBookシリーズは 全モデル標準でThunderboltポート搭載しています。
MacBook Air / Pro (M3 M4) → Thunderbolt 3/4(40Gbps)対応
MacBook Pro (M4 Pro / Max) → Thunderbolt 5(80Gbps〜)対応
2025年時点では、こんな感じです。



※正しい情報は、自分で使っているマシンの公式情報を確認してくださいね。
USB 3.2 Gen2(10Gbps)対応のSSDを購入してもデータのバックアップは可能です。
ただし、Macの性能を生かし切れてはいません。せっかくなら、Thunderboltに対応したSSDをおすすめします。



これからは、Thunderboltに対応した外付けSSDのおすすめ商品を紹介していきます
【既製品】MacBookにおすすめのThunderbolt外付けSSD
「難しいことは抜きにして、すぐ使える外付けSSDが欲しい」という方におすすめなのが 既製品のThunderbolt対応SSD です。メーカー保証も付いており、ケーブルを挿せばすぐ使える手軽さが魅力です。
MacBookの場合、USB 3.2 Gen2x2は非対応なので、できれば Thunderbolt対応モデル を選ぶのが正解。ここでは安心して使える代表的なモデルを紹介します。
モデル名 | 接続規格 | 容量ラインナップ | 最大速度(公称) | 特徴 | 価格帯(目安) |
---|---|---|---|---|---|
SanDisk Professional PRO-G40 | Thunderbolt 3 / USB-C 両対応 | 1TB / 2TB / 4TB | 最大 2,700MB/s | Mac公式推奨クラス。USBでも使えるハイブリッド型 | 約4〜6万円 |
LaCie Rugged SSD Pro | USB4 / Thunderbolt 3/4 互換 | 500GB / 1TB / 2TB / 4TB | 最大 2,800MB/s | 耐落下性・耐水性を備えつつ、速度性能も重視 | 約5〜9万円 |
OWC Envoy Pro FX | Thunderbolt 3/4/ USB-C 両対応 | 480GB / 1TB / 2TB / 4TB | 最大 2,800MB/s | Thunderbolt/USB 両対応。タフで汎用性が高い | 約2.5〜9万円 |
OWC Envoy Ultra | Thunderbolt 3/4/5 対応 | 2TB / 4TB | 最大 6,000MB/s | 世界初のThunderbolt 5対応SSD。最新Macにおすすめ | 約6万円〜 |
SanDisk Professional PRO-G40


SanDisk Professional PRO-G40は、Thunderbolt 3とUSB-Cの両対応で、MacでもWindowsでも使える万能モデル
とりあえず迷ったらこれを選んでおけば安心です。
LaCie Rugged SSD Pro


LaCie Rugged SSD Proは、防滴・耐衝撃のタフなモデル。屋外撮影や持ち運びが多い人にぴったりです。
OWC Envoy Pro FX


OWC Envoy Pro FX は、Thunderbolt/USB 両対応。防水・防塵・耐衝撃性を兼ね備えたタフ仕様のポータブルSSDです。
OWC Envoy Ultra


OWC Envoy Ultraは、Thunderbolt 5対応の最新型です。M4世代のMacBook Proを持っていて「これから数年は現役で使いたい」人におすすめ。
【自作】Thunderboltケース+内蔵SSDのおすすめ組み合わせ
「同じお金を出すなら、もっと速く・大容量で・コスパよく使いたい」そんな人におすすめなのが 自作SSD です。といっても、やることはとてもシンプル。
買ってきた ケースにSSDを差し込むだけ。10分もかからず完成します。
メリットは、好きなSSDを選べること。たとえば「動画編集用に爆速SSDを入れる」「写真保存用に大容量を入れる」など、自分の用途に合わせて自由に組み合わせできます。
Thunderbolt 4/5対応ケースを選べば、最新MacBookの性能をしっかり活かせるのもポイントです。
MacBook向けおすすめ自作パーツ組み合わせ表
ケース | 内蔵SSD | 接続規格 | 容量ラインナップ | 最大速度(公称) | 特徴 | 価格帯目安 |
---|---|---|---|---|---|---|
Acasis TBU405Pro SSD外付けケース | Samsung 980 Pro NVMe SSD | Thunderbolt 3/4 (40Gbps) | 1TB / 2TB / 4TB | 最大 3,500MB/s | 定番の組み合わせ。安定性・速度ともにバランス◎ | 約3.5〜5万円 |
OWC Express 1M2 ケース | Crucial T700 Gen5 SSD | Thunderbolt 4/5 | 2TB / 4TB | 最大 7,000MB/s | Thunderbolt 5対応を見据えたハイスペック構成 | 約6〜9万円 |
Orico Thunderbolt4 アルミケース | Kingston KC3000 | Thunderbolt 3/4 | 2TB / 4TB | 最大 5,000MB/s | 放熱性に優れたアルミボディ | 約5〜7万円 |
ケースとSSDは、基本的に どの組み合わせでも使用可能 です。なので、組み合わせを変えてもOKです。
ただし、いくつか知っておきたいポイントがあります。
- 性能はケース側に合わせられる
→ たとえば高性能のSSDを入れても、ケースがThunderbolt 3対応なら速度は頭打ちになります。 - 発熱に注意
→ 高速SSDは熱を持ちやすいため、放熱性の高いアルミケースやヒートシンク付きケースを選ぶと安心です。 - 相性問題は少ないが保証は分かれる
→ ケースとSSDは別メーカーになるため、万一のトラブル時はそれぞれのサポート窓口対応になります。
要するに、ケース=入れ物(接続規格を決める)/SSD=中身(速度と容量を決める)。
どの組み合わせでも使えますが、バランスを考えて選ぶと高性能をムダなく活かせるんです。
Acasis TBU405Pro SSD外付けケース,+Samsung 980 Pro




外付け自作SSDの“王道”。価格と性能のバランスが良く、最初の一台にもおすすめ。
OWC Express 1M2+Crucial T700




最新のThunderbolt 5に備えたいならこれ。将来も長く使いたい人に最適。
Oricoアルミケース+Kingston KC3000




放熱性の高いアルミケースで安定した動作があります。お値段も控えめ。
MacBook用外付けSSD まとめ
外付けSSDは、MacBookの「容量不足」「速度」「バックアップ」という3つの悩みをまとめて解決してくれる心強い存在です。
- 既製品SSD
ケーブルを挿せばすぐに使える安心感。サポートや保証も一括で受けられるので、初心者やバックアップ目的で欲しい人におすすめ。 - 自作SSD
ケースとSSDを自由に組み合わせられるので、性能・容量・コスパを最大限に活かせる。Thunderbolt 4/5対応を選べば、最新Macの性能をしっかり引き出せる。動画編集や大容量データを扱うクリエイターに最適。



あなたの作業スタイルに合わせたSSD選びを楽しんでくださいね。