20年近くWeb業界にいるフリーランスWebデザイナーのフクです。Webディレクター歴もあり、多くのWebディレクターと一緒にサイトを作ってきました。
Webサイト制作の下流工程がAIに奪われつつある今、全体を管理しより良いWebサイト構築を模索するWebディレクターはAIには変えられない、貴重な仕事だと思います。
現在も不足していると言われているWebディレクターですが、今後もどんどん需要が増えていくことでしょう。
Webサイトの出来はWebディレクターで決まるといっても過言ではないくらい、Webディレクターとは重要なポジションです。
そんなWebディレクターを目指したいと思っても、どうすれば良いかわからない方。
この記事では、Webディレクターになるために必要な知識と勉強方法についてまとめました。
Webディレクターにはどんな知識が必要か
Webディレクターに必要な知識は
- Webサイト制作のフロー
- Webサイト制作の知識(浅く広く)
- Webサイトの分析・管理・運用
- プロジェクト管理
です。
現場に出て身に付くスキルもありますが、最低限Webサイト制作のフローやWebトレンドについては少しは勉強した方が良いでしょう。
Webディレクションは、深い専門的な知識というよりは、広く浅い知識が必要です。そのためには、ネットでのつぎはぎの情報を集めるよりは、本を一冊読んで体系的に学ぶことをおすすめします。
書籍で勉強する。おすすめ書籍
ワークフローを学ぶ
イラスト図解式 この一冊で全部わかるWeb制作と運用の基本
Web業界未経験者、Web知識ゼロの人のためのおすすめ本です。
Webサイトの制作の流れをイラスト付きで丁寧に解説してくれるので、プロジェクトがどんな風に進んでいくかがわかります。
また、Web制作で使う専門用語の解説、Webサイトの種類別まとめ、Web広告など、初心者がまず押さえておきたい基本的な知識について広く学ぶことができる本です。
Webディレクターってコミュ障でもいいんですかねぇ。
Webディレクターの日常を漫画にした本です。Kindle価格も99円、Kindle Unlimitedで読み放題対象本です。タイトルのようなコミュ障っぽい話はあまりないのですが、Webディレクターのあるある話、どんな風な仕事かの雰囲気がわかるので、とりあえずの一冊に最適です。
現場のプロがやさしく書いたWebサイトの分析・改善の教科書【改訂3版 GA4対応】
作った後のWebサイトを分析したり改善したりする方法についてまとめられています。改訂を重ねて2023年に出たばかりの3版です。
Webサイトは作っただけでは意味がない、その後「Webサイトを成長させるための主な施策とその分析方法」や「改善の考え方そのもの」についての本です。Webディレクターにとって必要な知識と考え方が初心者向けにまとまっていますので、ぜひ読んでみてください。
googleアナリティクス(最新G4)についても解説しています。
Webディレクションの新・標準ルール 改訂第3版
かなりの情報量で、Webディレクションについてこれでもかとまとめられた最強の参考書です。
全ての工程がひとつひとつ洗い出され、Webディレクターとして必要な知識や仕事内容がまるっとわかります。
ただし、中級者以上というか、最低限Web制作に携わったことがある人でないと難しい内容になっています。業界未経験者やこれからWebディレクターを目指す人はまずは別の本で基本的なワークフローを学んだ方が良いかと思います。
Webデザイン・Webシステムを学ぶ
Webディレクターは、Web制作スタッフに適切な指示を出し現場を管理する役割があります。
そのためにデザイナーやエンジニアの仕事内容を、広く浅くでいいので知っておいた方が、現場は円滑に進みます。制作側のことを全く知らずに無茶振りすると、スタッフの信頼を失うことにもなりかねません。また、制作の知識が少しでもあると、無駄のない管理ができます。
いちばんよくわかるWebデザインの基本きちんと入門[第2版]
Webデザイン初心者向けの本ってわかりやすさ重視のためにスカスカの本も多いのですが、この本はかなり情報量が多いです。Webデザインの基礎知識が網羅されているので、広く浅く学ぶのにおすすめの一冊です。
前半はデザインの基本的なことについて、後半はHTML/CSSについて学ぶことができます。
図解まるわかり Web技術のしくみ
Webサイト、Webアプリ、Webシステム、WebサーバーとWebディレクターが知っておくべき基本的なWeb技術の知識について広く解説している、入門書としても最適な一冊です。
Webシステムとその他のシステムの違い、セキュリティやクラウドについてなどもまとまっているので、クライアントに突っ込まれないようこの本で学んでおきましょう。
Webサイト分析を学ぶ
Webディレクターには、Webサイトの分析スキルが必要です。課題のあるWebサイトをどう改善していくか、課題探しや分析ツールを使ってサイトの状況を判断することは、Webディレクターの仕事になります。
できる逆引き Googleアナリティクス4 成果を生み出す分析・改善ワザ 192 できる逆引きシリーズ
Googleアナリティクスとはほぼ全ての国内Webサイトで利用されていると思われる、Webサイトの解析ツールです。アクセス数はもちろんのこと、Webマーケティングに関する全ての数字をGoogleアナリティクスから取ることができます。
といっても、初心者がその画面をみても何をどう見ればいいかさっぱりわかりません。
この本では、Googleアナリティクスの基本的な知識はもちろんのこと、活用ノウハウについてもまとまっています。
Googleアナリティクスは、2020年にアクセス解析方法が大幅に仕様変更されたG4がリリースし、旧型のUAは2023年7月に提供が終了しました。
そのためGoogleアナリティクスの参考書は、G4以外のものは買っても無駄です。
2023年現在で一番新しい参考書がこちらの書籍になります。
コンバージョンを上げるWebデザイン改善集
コンバージョンとは、簡単にいうとWebサイトのゴールを意味します。例として、商品の購入や資料請求など社内で決めた最終目標をユーザーがとった成果のことです。
サイトを分析しコンバージョンをあげるのは、Webディレクターが運用でいつでも意識しなければいけないことです。
この本ではコンバージョンをあげるためにWebサイトをどう改善したかを、ビフォーアフターを例としてあげています。改善案はビジュアル面が中心ですが、駆け出しWebディレクターに読んでほしい一冊です。
Webマーケティングを学ぶ
Webマーケティングとは、Webサイトに集客して、商品やサービスの購入につなげるための施策のことです。Webマーケティングの視点なくしては、Webディレクションはできません。
日本一詳しいWeb集客術「デジタル・マーケティング超入門」
流行りの小手先テクニックではなく、Webマーケティングにおいて本当に大事なことがまとめられている教科書的な一冊です。
知識や技術を増やす本というよりは、ひとつの理念に従って実践を重ねることで確実にサイトを成功へと導こうとする本です。
プロジェクト管理を学ぶ
図解 これ以上やさしく書けない プロジェクトマネジメントのトリセツ
プロジェクトマネジメントとは、ひとつのプロジェクト(例:Webサイトの立ち上げ)を管理する仕事のこと。システム開発であれば、プロジェクトマネジメントはPM(プロジェクトマネージャー)の仕事になることが多いのですが、Webサイト制作ではWebディレクターの仕事になります。
プロジェクト進行の流れ、必要なツールなどがまとめられています。タイトルに恥じない、本当に初心者向けにやさしく解説している一冊です。
Web知識を学ぶ
Web Designing(隔月発行)
「Web Designing」はネットビジネスに携わる事業者やWeb制作者、企業のWeb担当者などに向けた、「ネットビジネス情報誌」で、現在は隔月発行です。今のWebトレンドを知りたいなら、この雑誌を読むべき。Webディレクターなら押さえておくべきポイントを、広く浅く学べる最適な本です。
SNSやネットでもトレンドの情報は得られますが、正しい情報を確実に得たい時は雑誌が一番です。
Webディレクター養成スクールで勉強する
もっと1から体系的に学びたい。初心者向けの講座を受けたい、という人には、Webディレクター養成スクールがおすすめです。
スクールの場合、
・現役講師が教えてくれる
・就職転職の支援がある
・Webディレクションに必要なスキルをくまなく教えてくれる
・お金を払っている分飽きがこない
といったメリットがあります。
おすすめは、超実践的Webディレクタースクール(養成講座) DeBo(ディーボ)です。
DeBoは、 未経験の方でも安心して取り組める Webディレクタースクール(養成講座)です。
現役ディレクターが Webディレクションに必要なスキルをオンライン形式で講義してくれます。
DeBoの学びの一例です。
- 初心者の方も安心して受講できるフォロー体制
- 短期間でWebディレクションスキルを習得
- 現役ディレクターが培ったノウハウを学べる
- 実際の流れで学べるから身に付きやすい
- 何度でも理解できるまで個別に質問OK
- 未経験者の選考書類の書き方もサポート
- 上場企業の現役ディレクターが面接突破術を伝授
DeBoはキャリアチェンジについて積極的にサポートをしてくれます。独学よりも就職転職に強みがあるのが、スクールの良い所ですね。
全6回の基本講座なら、¥66,000から受講可能。内容が気になる方は、無料相談会もあります。
最終的に必要なのは現場で場数を踏むこと!
Webディレクションに一番大事なことは、経験です。スキルよりも知識よりも、経験がものをいう職種です。一人とて同じクライアントはいませんし、同じプロジェクトもありません。
なので、この記事で紹介した本やスクールで学んだ後は、さっさと就職して現場に出ることをおすすめします。
Webディレクターは、専門スキルよりコミュニケーション能力が重視されます。そのため、未経験者でも採用されやすい職種ですし、前職の以外なスキルを認めてもらえたりもします。
Webディレクターは本当に魅力的なお仕事です。未経験者でも目指しやすいので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。