こんにちは、Webデザイン&Webディレクター歴18年になるフリーランスのフクです。
この記事では、Webディレクターに向いているのはどんな性格・資質かをまとめてみました。
Webディレクターは、クライアントと制作メンバーの間に立って、プロジェクトをまとめる立場の職種です。
クライアントの要求を聞き取ったり、制作メンバーに適切な指示をしたり、制作スケジュールを管理したりと、直接手を動かすことこそありませんが、プロジェクトの真ん中に立って誰よりも深くプロジェクトを知っている必要があります。
Webディレクターという仕事の内容ややりがいについては、以下の記事にも詳しくまとめてあります。
Webディレクターの男女比率は?
Webディレクターの男女比は、業界全体でいうと、5:5くらいの割合かと思います。
男女比はちょうど半分くらいですね。ただし、年齢が上がるほど女性ディレクターは少なくなります。
現在の40代以上は、まだまだ産休育休が進んでいない時代において過渡期のWeb制作に携わっていた世代なので、結婚や出産後もハードなディレクター業務を続ける女性は少なかったのだと思われます。
また、個人的な実感ですが、業界全体にまんべんなくいるというよりは、女性社員が多い会社に女性ディレクターが集中しています。
一方男性ディレクターはどこの会社にもまんべんなくいて、特に少数精鋭のベンチャー企業ほど男性ディレクターが多い印象です。
女性向けWebサービスに関わりたい場合は、女性向けのWebマーケティングに強い制作会社へ就職するか、もしくは女性向けにWebメディアを展開している会社の社内ディレクターがおすすめです。
逆に女性が多い職場が苦手であれば、少人数の制作会社やSEが多いシステムサービス会社のWebディレクターを就職先として選べば女性の割合は少ないでしょう。
Webcディレクターに向いている性格・適正スキル
Webディレクターは、デザインやプログラムの実務を行わず、人の間にあってプロジェクト全体を管理する仕事です。
なので、まず第一に「人と喋らず与えられた仕事がしたい」という人は向いていません。
人とのコミュニケーションをとってなんぼの仕事です。
逆にいうと、Web業界の経験がなくても性格次第なところがあるので、未経験でも性格や適性を買われてWebディレクターへ転職成功する人も少なくありません。
次に、こんな性格ならWebディレクターに向いているのを挙げていきますね
コミュニケーション能力がある
先ほども言いましたが、Webディレクターに一番大切なのはコミュニケーション能力です。
報告・連絡・相談ができない人は番外です。
Webディレクターは、クライアントと現場の制作チームの間に入り、両者と円滑にコミュニケーションをとってプロジェクトを進行させていく仕事です。
- クライアントの要望を正確にヒアリングする能力
- できることできないことをクライアントに正確に伝える能力
- クライアントの要望を制作現場に的確に伝える能力
これらが最低限できていないといけません。
たまにただの伝書鳩となる人がいますが、クライアントの要望をそのまま伝えて制作現場任せにしてはいけません。Webディレクターの役目は調整と交渉です。
クライアントと制作スタッフ、お互いのメリットと落とし所をみつけて、うまくコミュニケーションをとっていける人が望ましいです。
性別や年齢に囚われれず、うまくコミュニケーションを取れることが大事!
Web業界にはコミュニケーションが苦手な人も少なくありません。そんな中で、人と話すのが好きなこと、シンプルだけどWebディレクター職には1番に求められることだと思います。
段取り能力・調整能力がある
段取りスキルと調整スキルは、Webディレクターにとって最も大切なスキルのひとつです。
Web制作において、最初のスケジュール通りに進むことはほぼありません。
クライアントが新しい要望を出してきたり、制作側のトラブルだったり、いろいろあります。
これらを全て調整し、限られたスケジュール・予算内で、プロジェクトを完遂させるのがWebディレクターの役割です。
自分一人ががんばればすむという話ではなく、デザイナーやエンジニア等複数のスタッフを管理して制作を進めてもらうには、特別なスキルが必要です。
何も、ソフトの使い方を覚えたり、プログラミング言語を覚える必要はありません。
ただ、自分自身がWeb制作について正しい知識を学び、プロジェクト全体を常に俯瞰して見ていく力がWebディレクターには必要です。
また、予算調整もWebディレクターの大事な仕事です。時には予算オーバーの無茶振りをしてくるクライアントを説得し、制作過程で外注費がかかるのであれば、それも判断して適切な外注先を選びます。
新しい知識が好き
コミュニケーション能力・調整能力と同じくらい大切なスキルのひとつに、トレンドに敏感で新しい情報に貪欲であることがあげられます。
クライアントと対面してどんなサイトを作るかを考えていくのがWebディレクターの仕事ですが、最新のWebを知らないとこちらから提案ができません。
クライアントの要望にマッチできる適切なWebサービスを瞬時に判断できる、AがダメならBはどうか?と発案できる。
Webの進化はとても早いです。常に進化をキャッチアップして、普段から常にアンテナを張っているような人が向いています。
Web技術に関する知識を持っている
現場スタッフの専門的な技術については、浅くてもいいので、少しは理解しておく必要があります。そうでないと、適切な指示が出せないからです。
何も、専門職以上に詳しくなる必要はありません。ただ、デザインであれば、どのデザインソフトを使うか、どういう写真を使うかとか。アプリであれば、どのようなレイアウトが望ましいか。
基本的には、サイトの全体構成や画面構成やメニューをどうするかといった、ワイヤーフレームやサイトマップは、Webディレクターが書いた方が望ましいとされています。最近はUIデザイナーが書くこともありますが、サイトの骨組みはディレクター自身が作ってクライアントに語れなくてはいけません。
また、システムでは、どのサーバーを使うか。どのくらいのスペックが必要か。どの言語を使うか、といったことを現場のスタッフと検討できるレベル知識があるといいです。
また、クライアントの競合他社のサイトを分析できるスキルも必要ですね。
責任感がある人
Webディレクターは制作スタッフの長です。
プロジェクトが炎上するかどうかは、Webディレクターにかかっているようなものです。
Webディレクターが適当な仕事をすると、プロジェクトのクオリティに直結します。
制作者側にとっては多くあるうちの一つの案件でも、クライアントにとっては自社の命運を分けたWebサービスかもしれません。
必ずこのプロジェクトを成功させるという強い意志と責任感が必要です。
分析能力がある
Webサイトは作って終わりではありません。Webサイトのゴールは、会員数の増加だったりお問合せの増加だったり、クライアントによって違いますが、とにかくWebサイトを立ち上げた効果を確実にあげることです。
そのためには、Webサイト立ち上げ後も、アクセスやユーザーの傾向を分析して、結果を数値化して分析し、さらに新しい提案をできるようにならなければいけません。
分析ツールは、だいたいの会社がgoogle Analiticsを使っています。
分析・提案能力に優れているWebディレクターは内外問わず重宝されます。
クライアントの会社の仕事に興味を持てる人
Web制作というのは不思議な仕事で、業界的にはIT・Webになるのですが、制作過程でいろいろな業界の世界に触れることになります。
コーポレートサイトひとつとっても、いろいろな種類の商品やサービスがあり、20年近く携わっても毎回新しい業界に触れることになります。
これがWebサイト制作の魅力でもあり、飽きることがありません。
クライアントの業界に興味を持って深く知ろうとする人としない人。前者のWebディレクターの方が良いサイトを作れるのは間違いありません。
現場の大変さがわかる人
Webディレクターは、元Webデザイナーやエンジニアの人も多いです。というか、一昔前は現場からのマネジメント職が多かったです。
Webディレクターは、現場に指示はするけど、実際に自分で手を動かすことはありません。
知識のないWebディレクターが思いがちな「これくらい簡単にできるでしょ?」は絶対に禁句です。
クライアントとの要望とはいえ、仕様変更やスケジュール変更の煽りを直接くらうのは、現場の制作人たちです。
彼らが気持ちよく仕事をできるか、パフォーマンスを発揮できるかは、Webディレクター次第です。
彼らの気持ちに寄り添って、クライアントとの交渉できる人が性格的に向いているでしょう。
Webディレクターに向いていない人
Webディレクターに向いていない性格・資質の人もあげてみますね
コミュニケーションが苦手な人
何度も書いていますが、Webディレクターはコミュニケーション能力があってなんぼの仕事です。交渉が苦手、会話が苦手という人は向いていません。人に指示を出したり、時にはNoとはっきり言える強い気持ちも必要です。
コミュニケーションが苦手な人は自分を消耗するだけなので、無理せず自分の合った仕事についた方がいいです。
勉強やスキルアップが嫌いな人
Webディレクターは最新のトレンドや世間の流れに敏感でなくてはいけません。
広く浅くWebの知識を持てる人が向いています。勉強が好きじゃない人や世間の流行にうとい人は向いていません。いい意味で意識が高めの人の方が向いていると思います。
プライベート優先でいたい人
Web制作とは基本常に忙しく楽な仕事ではなありません。納期が近くなればなるほど拘束時間は長くなります。ひとつ納品してもすぐ別のプロジェクトが立ち上がるケースも。Webディレクターであればプロジェクトの掛け持ちもありえます。
また、上にも書きましたが、スキルアップのために勉強時間も必要です。
仕事はゆるく、プライベート優先という人生設計を考えている人には、向いている職種とは言えません。
相手の気持ちに立てない人
Webディレクターは会話をします。クライアントの要望を汲み取り、現場の制作スタッフを動かす。
そんな時に相手の気持ちに立てずいい加減な声かけしかしない人は、Webディレクターには向いていません。
まとめ
いかがだったでしょうか。こんなにたくさん資質を求められるなんて、私には無理。Webディレクターには向いていない、と思った方もいるのではないでしょうか。
もちろん、最初からコミュニケーション能力が高く、調整能力をもち、分析ができてトレンドにも敏感なスーパーマンはいません。仕事をしながら徐々に成長していくものですので、最初は全然できなくても安心してくださいね。
そもそもベテランでも、これ全部できているのかなと考えると微妙な人はたくさんいます(笑)
ただ、「Webディレクターに向いていない人」であげた4つの性格にあげた人は、Webディレクターを目指すのは諦めた方がいいと思います。向いていない上に過酷な仕事なので、健康面が心配です。無理せず、自分に合った仕事を探すのをお勧めしますよ。
Webディレクターは大変だけど、とてもやりがいのある仕事です。私も昔Webディレクションの仕事をやっていましたが、この向いている性格に当てはまるのは数個しかありませんでした。でも単純に楽しかったです。
Webディレクターの詳しい仕事の流れに関しては以下の記事にもまとめてますので、良かったら読んでみてくださいね。