未経験でも挑戦しやすく、転職先としても注目されているWebディレクター。
この記事では、Web制作に欠かせないこの仕事について、なぜ女性におすすめなのか、そして未経験からでも目指せる理由をわかりやすく紹介します。
Webデザイナーに挫折した経験のある方にも、別のクリエイティブな道としての魅力を感じてもらえるはずです。

記事の作者は、Web制作会社を経て独立した、Webデザイナー歴17年のフリーランスです。多くのWebディレクターと一緒に仕事をしてきたほか、自身のディレクター経験も多数あります
Webディレクターとは?未経験からでも目指せる職種
Webディレクターの仕事内容と役割
Webディレクターとは、Web制作の現場をまとめあげる仕事です。
Webサイト/システム/アプリ等の制作現場は、デザイナーやエンジニアといった複数の職種の人が集まっています。
Webディレクターの仕事は、サイトの全体図を描き、それらの職種の人々に適切な指示を出すことです。プロジェクトが間違った方向に進まないよう全体を管理し、スケジュールの進捗管理も行います。
また、Webディレクターの仕事には、クライアントとのミーティングを重ね、どんなWebサイトにするかの方向性や企画・コンテンツ案を提案したり、リリースまでのスケジュールについての交渉も含まれます。
クライアントと制作部隊の間に立ち、マネジメントする役割を担う。それがWebディレクターです。


もちろん最初から一人でこなすことはありません。最初は、AD(アシスタントディレクター)として、先輩ディレクターの下でやり方を学び、だんだんと案件を任されるようになってきます。
Webディレクターに必要なスキル・向いている人の特徴
Webディレクターは、デザイナーやエンジニアとは異なり、人とのコミュニケーションが中心の仕事です。そのため、何よりも人との交流が苦でない人が向いていると思います。
特に以下のような人におすすめです。
- 人と話すのが苦手でない人
- 人の間に立つ調整力がある人。調整が苦でない人
- トレンドの知識を追うのが好きな人
トレンドを追うのが好きで、協調性があり、人間関係をしっかりと築ける、努力家でマネジメント能力のある人。



キャリアチェンジを考えている女性の中には、Webディレクターに向いている人も多いなと思います
社交的な女性や責任感のある人に向いている
Webディレクターはプロジェクトの要。ディレクター次第で現場の雰囲気は明るくも暗くもなります。
また、何より大切なのは責任感です。制作スケジュールは長丁場で、最低でも1ヶ月から数ヶ月にわたることが普通です。長いスケジュールほどトラブルも起こりやすく、ディレクターの姿勢次第で現場はどんどん疲れていってしまいます。
驚くことに、自分の担当しているプロジェクトに飽きてしまい、最後の方は現場をほぼ任せきりにして別の案件に行ってしまうWebディレクターもいるのです。



最後まできっちりと納品するWebディレクターの存在は貴重
もちろん、責任感が強すぎると心が疲れてしまうこともありますが、それでも最後まで頑張ってくれるディレクターには、制作スタッフも信頼を寄せています。
Webデザイナーとの違いは?
Webデザイナーは、自分の手でデザインを作る職種です。
一方でWebディレクターは、プロジェクト全体を見渡しながら、関わる人たちと調整をしていく仕事です。
「作る人」と「まとめる人」。そんなイメージを持ってもらえると分かりやすいかも。
実際に手を動かすことはなくても、チームの中心となって動くWebディレクターには、また違ったクリエイティブの面白さがあります。
女性の転職にWebディレクターをすすめる理由
人材不足の今、女性ディレクターは重宝されている


飽和状態と言われているWebデザイナーに比べ、Webディレクターは常に人材不足です。その分給料も高いし、需要もあります。
またWebディレクターはコミュニケーション能力さえあれば、なんとかやっていける仕事です。求められるスキルは高く感じますが、実際はWebディレクターになった後に現場で経験を積みながらつけていくスキルになります。



就職時点でそこまで高いスキルはなくても大丈夫です
女性向けWebメディアとの相性が抜群


Webメディアは、断然女性向けのメディアの方が比率が多いです。ファッション、インテリア、ライフスタイル、医療、子供、恋愛、グルメ、全て女性がメインターゲットになります。
これらのWebメディアの会社に勤めている人は断然女性が多いです。
また、メディア系会社ではなく制作会社勤務だったとしても、女性向けWebサイト・アプリの制作依頼は非常に多いです。女性ディレクターの活躍場所は常にあります。
女性ならではの価値観を生かしたい、メディアに関わる仕事がしたいのであれば、Webディレクターは適した職種だと思います。
在宅ワークや柔軟な働き方がしやすい


女性の場合、どうしても出産後は急な在宅ワークも必要となってくる場面が出てきます。
Webディレクターに限らず、Web業界はリモートがしやすい職種になります。Webディレクターの場合は、コロナ禍以前は外で直接会うミーティングが多かったのですが、今はzoom等でのオンラインで打ち合わせも普通です。
在宅での主な仕事は、仕事の指示や管理はもちろん、在宅しながら制作現場を回すツールの選定もディレクターの仕事だったりします。
Webデザイナーに挫折した人にもおすすめな理由
WebディレクターはWebデザイナーに挫折してしまった人にもおすすめの職種です。
その理由は、Webディレクターは最もクリエイティブな職種であるからです。
手を動かさずに“企画力”で作品を生み出す喜び
クリエイティブな職種を求めてWebデザイナーを目指す人がほとんどですが、一方で、思い描いたデザインを実現できない、他のプロのデザインを見ては落ち込むばかりでできないと感じる、学ぶべきことが多すぎてついていけないといった挫折を経験する人も少なくありません。
私はそんな後輩たちを何人も見てきましたが、彼ら彼女らの中には、もしかしたらWebディレクターの方が向いているのではないかと思う個性の子がちらほらいます。
Webディレクターになると、自分自身で手を動かすことなく、クリエイティブな作品を生み出すことができます。
自らデザインを作り上げることはありませんが、プロジェクトの企画やデザインの監修、コンテンツ戦略の立案など、Webディレクターはサイトの基盤を築く非常にクリエイティブな仕事です。
指揮・構想・調整など、別の「クリエイティブ性」が活きる
サイトの全体像を描くのはWebディレクターの仕事です。
自分が思い描いたイメージをデザイナーが具現化してくれたり、動きの要素をエンジニアが実装してくれたりすることで、自分のアイデアが現実化する喜びは格別です。
Webディレクターへのキャリアチェンジと将来性
人生は長いです。これからのキャリアを考えるにも、Webディレクターという選択肢はとても魅力的です。
ITの知識を幅広く学ぶことができて、さらにマネジメント能力やコミュニケーション能力を身につけることができるWebディレクターという仕事は、自分の価値を大きく高めてくれます。



Webディレクターの経験は、これからの時代においてかなり強力な武器になりますよ
キャリアアップにWebディレクターをおすすめする理由を、4つ紹介しますね。
AIに代替されにくい職種である
IT業界ではすごい勢いでAI化が進んでいます。イラストやコード等の分野は今後もどんどんAIの進化は止まらないと思われます。しかし、Webディレクターはマネジメントの仕事です。ここがAIに奪われることはまずありません。
マーケティングやプロマネなど幅広い分野に応用可能
Web業界の進化スピードは恐ろしく早く、新しいテクノロジーやトレンドが次々と登場します。Webディレクターになったら、常にアンテナを張り、最新の技術やトレンドをチェックしていくことになるでしょう。大変ではありますが、その知識は今後のWeb時代を生きるのに大きな力となります。
他業界との接点が増え、視野が広がる
Webディレクターはさまざまな業界のサービスを生み出す仕事です。必然的に、様々な業界の人々と出会う機会が増えます。IT業界より別業界の人との出会いの方が多いです。結果、幅広い知見と経験を積むことができます。世の中にいろいろな仕事があることを知り、視野が広くなりますよ。
デジタルマーケティングはどの業界でも需要が高い
現代社会では、もはやどの企業もデジタルマーケティングを無視できません。Webディレクターの知識や経験は、企業がインターネット上で成功するために不可欠です。
Webディレクターが持つデジタルマーケティングの知識は、どの分野の企業でも需要が高いのは間違いないです。
キャリアの幅が広がる
Webディレクターになると、プロジェクトの計画立案やマネジメント、クライアントとのコミュニケーションなど、多岐にわたるスキルが磨かれます。これらはどの仕事をしていても、必ず活かせる経験とスキルになります。
例えば、プロジェクトマネージャーやデジタルマーケティングの担当者など、さまざまなポジションで活躍することができます。
未経験からWebディレクターになる方法
基本的にWebディレクターは経験してなんぼの職業です。なので、Webデザイナーやエンジニアと違って専門スキルを先に勉強する必要は必ずしもないのですよね。
なので、IT未経験の分野からの転職でも、もしすでにコミュニケーション能力がそこそこあってマネジメントも経験があれば、それだけで面接に受かる可能性が十分にあります。
しかし、全くの未経験でまたマネジメント能力にも自信がないという方、Web業界について知識がない方はある程度の勉強はしておくことをおすすめです。
必要な基礎知識と事前に学ぶべきこと
- Webディレクターがどんな仕事をするのか
- 最低限知っておくべきWeb業界のこと
- Web制作に関わる職種やスキルについて
といった基礎的なことは、学んで損はありません。
書籍で学ぶなら、こちらの本がおすすめです。
その名の通り、Webディレクターの教科書です。実際の現場でプロジェクトを運用するためのノウハウや必要なスキルについて、未経験者にもわかりやすくまとまってあります。
現場で経験を積むルート(アシスタントからの成長)
Webディレクターは、最初からいきなり全部を任されるわけではありません。多くの場合は、アシスタントディレクター(AD)として先輩のサポートからスタートします。
会議の議事録をとったり、スケジュールを整理したり、指示の内容をまとめて共有したり。小さな業務の積み重ねが、自然と「全体を見る力」につながっていきます。
そのうちに、1ページだけのLP案件や小規模なサイトの進行を少しずつ任されるようになり、「自分がまとめる」立場へとステップアップしていく人が多いです。
Webディレクターという仕事は、書籍や動画だけではなかなか身につきません。実際の現場に関わりながら覚えていく職種なので、未経験でも臆せず飛び込んでみることが大切です。
書籍・動画・実務型スクールでの学習法
Webディレクターは現場での経験が大切ですが、あらかじめ基本を学んでおくことでスタートが楽です。
YouTubeやオンライン講座では、Web制作の流れやディレクターの役割をわかりやすく解説してくれる動画がたくさんあります。空いた時間に少しずつ見るだけでも、全体像がつかめてきます。
より実践的に学びたい人には、実務型のスクールもおすすめ。現場に近い形で課題に取り組めたり、プロから直接フィードバックがもらえる環境は、独学よりも成長が早いです。
おすすめのWebディレクター養成スクール2選
DeBo(ディーボ)の特徴とメリット


DeBo(ディーボ)
講師は現役のWebディレクター。デザイン専門スクールの中のディレクターコースはありますが、ディレクター専門スクールに特化しているのは珍しいです。
DeBoの特徴
- オンラインなのでいつでもどこでも受講可能
- 短期間で集中してスキルを身につけることができる
- Web業界初心者でも安心フォロー
- 転職や就職を考えている人へのサポート付き
- 無料体験講座あり
Webディレクターを目指したいけど何から始めて良いかわからない未経験の方におすすめしたいスクールです。
\無料体験講座あり/
SHElikes(シーライクス)で学べる+αのスキル


女性向けWebキャリア専門スクール「SHElikes」です。
キャリアアップを目指す女性向けに、Webスキルに特化したスクールです。
SHElikeではWebディレクターコースだけでなく、Webデザイン、Webマーケティング、Webライティング、動画制作と幅広いコースが全部45種以上もあります。(※2025年4月時点)


SHElikesをおすすめする理由は、月額定額で全てのコースが受け放題になる点です。
Webディレクターコースだけでいいじゃないかと思われるかもしれませんが、そもそもWebディレクターというのはこれら全ての職種の専門家をマネジメントするのが仕事です。
そのため、Webデザインや動画制作についても、浅くてもいいので知識を備えておくべきなのです。
SHElikesは、Webに対する全ての知見を広く浅く学ぶことができる、しかも女性のキャリアアップという視点でサポートしてもらえる、非常に優れたスクールだと思います。おすすめです。
SHElikesの詳細記事はこちら。今なら転職希望の人は補助金が受けられて、受講料が最大70%還元されます!


まとめ|女性こそ、Webディレクターという選択を
Webディレクターはとてもクリエイティブで、やりがいのある仕事だということが伝わりましたでしょうか。キャリアアップを目指す女性にもとてもおすすめです。
特にWebに多数ある女性向けWebサイトやアプリ等、女性ならではの知見が必要なWebサービスはたくさんあります。女性のWebディレクターはかなり不足している状態で、需要はかなり大きいです。



この記事を通じて、Webディレクターの魅力を感じていただければうれしいです