AdobeCreative Cloud(アドビクリエイティブクラウド)は、20種類以上のデザイン・クリエイティブソフトが入ったコンプリートプランです。略してAdobeCCと呼ばれています。
この記事では、AdobeCCにはどんなソフトが入っているのか、またCCを契約するとソフト以外にどんなサービスがついているのかを詳細に解説します。

この記事はWebデザイナー歴18年のフリーランスが書いています
AdobeCCに入っているソフト(アプリ)一覧



2025年1月時点では、21種類のソフトが入っています。
Photoshop(フォトショップ)


Photoshopは、画像編集・写真編集・デザイン作業に使われるソフトです。
写真のレタッチやコラージュといった写真加工、またグラフィック作成からWebデザインまで全てのデザイン作業に対応しています。
多くのグラフィック/Webデザイナーにとって最も重要なソフトでもあり、日常的に使っています。


主用途:グラフィックデザイン Webデザイン 写真加工 イラスト作成
Illustrator(イラストレータ)


IllustraotorはAdobeが作り出した最初のソフトで、今でもグラフィックデザインの基本ツールとして多くのデザイナーに愛用されています。
主にイラストやポスター・チラシ等のデザインに使うグラフィックソフトです。
Photoshopとの違いは、ベクター形式というデータ形式になっていることです。
これは拡大縮小してもデータの画質が劣化しないため、ロゴ、アイコン、イラスト、ポスターなどの作成に最適です。


主用途:ロゴデザイン アイコンデザイン イラスト作成 ポスター/チラシの制作
XD(エックスディー)


XDは、ウェブサイトやアプリのデザインを作成するために作られた、UI/UXデザインに特化したソフトです。
デザインの作成だけでなく、実際の動きや使い方を試せるプロトタイプもXD上で作成することができます。
デザインの見た目だけでなく、画面間の動きや操作感も再現できるため、完成形のイメージをクライアントや開発チームとスムーズに共有できます。
ただしイラスト作成や写真加工はできないため、Photohoshop/Illustratorといったソフトと併せて使うことになります。


主用途:ウェブサイトやアプリのUI/UXデザイン
InDesign(インデザイン)


InDesignとは、印刷物やデジタルメディアのレイアウトデザインに特化したソフトです。
雑誌やパンフレット、ポスター、電子書籍など、複数ページのドキュメントをデザインします。
文字組みやページ構成に優れていて、プロの印刷物作成において欠かせないツールです。
主に出版/編集の分野で使われます。


主用途:雑誌・新聞のデザイン カタログ・パンフレット制作 書籍のレイアウト デジタルメディア制作
Acrobat Pro(アクロバット・プロ)


Acrobat Proは、PDFを作成、編集、管理、共有するためのソフトウェアです。
通常は読むだけのPDFですが、Acrobat Proを使うことで編集が可能になります。
例えばデザイナーは、Webサイト上でのダウンロード用できるPDFの作成や編集、セキュリティ管理、複数ページの結合といった作業を行います。


主用途:プロジェクトで必要なPDFの作成/編集、セキュリティ管理等
Adobe Firefly(アドビ ファイアフライ)


Fireflyとは、AI(人工知能)を活用したクリエイティブツールです。他ソフトと連携させて使うと便利です。
テキストで指示をすることで、AIが画像を作成・合成・加工してくれるので、コンテンツ作成に役立ちます。
特にPhotoshopやIllustaratorと併せて使うことで、デザイン作業のスピードを大幅に向上させることができます。
元データはAdobeの素材サイト「Adobe Stock」を使用しているため、著作権の問題もありませんし、商用利用も可能です。
今後、どんどん使うシーンが増えそうなツールです。


主用途:既存にはないコンテンツをAIで作成
Adobe Express(アドビエクスプレス)


Adobe Expressは、ノンデザイナーでも簡単にグラフィックデザインができるオンラインツールです。
多数のテンプレートの中から好きなものを選び、直感的なドラッグ&ドロップ機能を使って、ポスターやSNS投稿、名刺などを短時間でデザインできます。
似たようなツールに「Canva」があります。
PhotoshopやIllustrator、Adobe Fireflyとも連携できるので、ノンデザイナーでもクオリティの高い成果物ができます。


主用途:ノンデザイナー向けの、ポスターやフライヤー制作 ロゴデザイン 名刺制作 SNS用の画像・動画制作 プレゼン資料
Lightroom Classic(ライトルームクラシック)


Lightroom Classicは、写真編集と管理に特化したソフトです。主に大量の写真を管理する必要のあるカメラマンの利用が多いです。
大量の写真をアルバムやフォルダーで整理し、後から簡単に検索・修正できます。
また、色補正、明るさ調整、トリミング、ノイズ除去など、の細かい写真補正もできます。
非破壊編集というオリジナルデータを損わない編集が可能です。


主用途:大量の写真の管理・写真補正
Photoshop Express(フォトショップ エクスプレス)


Photoshop Expressは、スマホやタブレット用のPhotoshopの簡易版モバイルアプリです。
PC版のPhotoshopよりもシンプルなインターフェースで、画像の補正や修正、フィルター、切り抜き、テキスト追加など、基本的な編集が手軽に行えます。
特に、SNS投稿用の画像作成等に使われることが多いです。
いつでもどこでも簡単に画像加工ができる便利なツールです。
主用途:簡単な写真の修正 SNS用画像の加工
Adobe Fresco(アドビ フレスコ)


Adobe Frescoは、いわゆるデジタルお絵描きアプリです。
iPad、windows系のタブレットで使用可能です。
デジタルペインティングとドローイングに特化したアプリで、本物のような感覚の鉛筆ツールやブラシツールで描画およびペイントでき、絵画やイラストの作成に向いています。
タブレットやペンを使って、直感的に描くことができるので、絵を描くのが趣味な方、絵を仕事にしている方に愛用されています。
主用途:イラストを描く事
Premiere Pro(プレミアプロ)


Premiere Proは、プロが使う動画編集ソフトです。映像のカット、編集、色補正、エフェクト追加など、動画制作に必要なすべての作業を行うことができます。
映画やCM、YouTube動画など、さまざまな動画プロジェクトに対応しています。


主用途:あらゆるメディアの動画制作
After Effects(アフターエフェクツ)


After Effectsは、動画に特殊効果やアニメーションを加えることができます。
例えば、タイトルに動きをつけたり、映像に特殊な効果(光や煙など)を加えたり、複雑なアニメーションを作成するのが得意です。
Premiere Proで編集した映像にAfter Effectsでアニメーションやエフェクトを追加して、最終的な動画が完成します。
動画をもっと魅力的にしたいときに役立つツールです。


主用途:動画に特殊効果・アニメーションを加える
Audition(オーディション)


Adobe Auditionは、音声編集や音楽制作を行うためのソフトです。主に、録音した音声を編集、修正、ミックスするために使われます。
例えば、ポッドキャストやYouTube動画の音声をクリアにしたり、音楽の編集やミキシングが可能です。


主用途:音楽制作全般 映像制作/動画編集における音声編集
Animate(アニメイト)


Adobe Animateは、キャラクターやオブジェクトを動かすアニメーションを作成するためのソフトです。主に手描き風のアニメーションや、Web向けのアニメーションを作成する時に使います。
作ったアニメは、Webサイト・Web広告・ゲーム・アプリ等で活用されます。
直感的な使い方で絵やテキストに動きを加えたり、音を組み合わせたりできるので、初心者でも簡単にアニメを作ることができます。


主用途:アニメーションコンテンツの作成
Character Animator(キャラクター アニメーター)


Character Animatorは、自分で描いたキャラクターやイラスト、自分の動きに合わせてリアルタイムで動くアニメーションキャラにすることができます。
Animateはアニメーションを作るソフトですが、Character Animatorは動くキャラクターを作るものと言ったらわかるでしょうか。例えば、Character AnimatorではVtuberみたいなアニメーションキャラクターを作ることができます。
自分の顔の表情や動きをカメラやマイクでキャプチャし、その情報を使ってキャラクターを動かします。自分の動きや声に合わせてキャラクターを動かすことができます。ライブ配信やYouTube動画などでよく使われます技法です。
主用途:アニメーションキャラクターの作成
Media Encoder(メディア エンコーダー)


Adobe Media Encoderは、動画や音声ファイルを異なる形式に変換するためのソフトです。
例えば、YouTubeにアップロードするために動画のサイズを小さくしたり、特定の形式(MP4、MOVなど)に変換したりできます。
動画編集ソフトで作った作品を、ウェブやSNS用に最適な形式で書き出すために使います。


主用途:動画ファイルのエンコード
Dreamweaver(ドリームウィーバー)


Dreamweaverは、プロのHTMLコーダーのためのコーディングツールです。
HTMLやCSS、JavaScriptを書く時間を短縮し、高機能なサイトを作ることができます。
かつてはMicroMediaが開発し「MicroMedia Dreamweaver」として売り出されていて、20年程前はHTMLコーディングの最前線で使われていたソフトでした。
その後Adobeが買収し「Adobe Dreamweaver」となりましたが、現在は他の軽量で多機能なコーディングソフトを使う人が多く、Dreamweaverを主要ソフトにする人はあまりいません。しかし、昔はWeb制作の現場に欠かせないソフトでしたね。


主用途:Webサイトのコーディング
Bridge(ブリッジ)


Adobe Bridgeは、画像や動画、デザインファイルなどを整理・管理するためのソフトです。
たくさんのファイルを使ってデザインや編集をしていると、どこに何があるか分かりにくくなりますが、Bridgeを使うと、ファイルを簡単に探して整理できるようになります。例えば、画像のプレビューを見ながらファイルを選んだり、タグをつけて整理したり、簡単な編集もできるので、デザイン作業を効率よく進められます。
Lightroom Classicもデータ管理のソフトですが、Lightroomの方は写真の管理に特化したツールです。RAWファイルの編集機能や、画像の現像・補正が強力で、プロのカメラマンが主に使用します。
一方 Bridgeは、全ての種類のファイル(画像、動画、デザインファイルなど)を管理するためのツールです。ファイルのプレビューやタグ付け、評価、バッチ処理(同じ操作を全てのファイルに一度にできる)等ができて、Adobe製品の素材管理のハブとして使われ、異なる種類のメディアを一元管理するのに適しています。


主用途:全ての種類のファイル(画像、動画、デザインファイルなど)を管理
いかがでしたでしょうか。
AdobeCCは、いろんな種類のクリエイティブツールがまると入った、お得な素晴らしいコンプリートプランだというのはおわかりいただけたと思います。
ただ、全部使っているという人はいませんね。



Webデザイナーの私が使っているのは、
・Photoshop
・Illustrator
・XD
・Adobe Fonts
・Acrobat Pro
あたりですね。
今年はFireflyを積極的に試したいです!
AdobeCC契約で使えるお得なメンバーシップ特典
ソフト以外にもAdobeCreative Cloud コンプリートプランだけのお得な特典があります。
100GBのAdobeクラウドストレージ
Adobeのクラウドストレージを100GB使用することができます。
デザインデータはとても容量が大きく自分のPCにずっと置いておくことはできません。
AdobeCCなら100GBのクラウドストレージが使用可能なので、作ったデータのバックアップに最適です。
15,000文字ものデザインフォントが使い放題「Adobe Fonts」


AdobeCC契約者は、Adobeが提供するフォントライブラリAdobe Fonts(アドビフォンツ)が利用し放題です。
Adobe Fontsはデザイナー御用達のウェブや印刷物のデザインに適した様々なフォントが揃っています。
特にWeデザイナーにとってはGoogle Fontsと並んで使用頻度が高く、豊富なフォント選択肢はデザインの幅を広げる大切なツールです。デザイナーにとってフォントはとても大切な要素。フォントひとつでデザインが決まります。
無料でも6,000文字が使えますが、AdobeCC契約者であれば15,000フォントが使用可能です。
またフォントのライセンス問題がないのもメリットです。
フォントというのは通常非常に高価なもので特に商用利用には利用ライセンスがかかります。
しかし、Adobe Fontsはすべて商用利用可能で、安心して使用できるため、コスト面でも非常にありがたいです。
AdobeCC契約者限定のデザイン講座が充実


Adobeには、Adobe製品購入者向けのデザイン講座がいくつか用意されています。
誰でも視聴可能な無料チュートリアルから、AdobeCC契約者だけが視聴できる初心者向け講座、そして現役プロから学べるオンラインライブ授業等、多数のスキルアップ学習があります。
特にCC限定の講座はAdobeが厳選した講師なので、その辺のWebスクールよりクオリティも高く、デザイナーを目指したい人はもちろん自分のスキルをより高めたい人はぜひAdobe講座で学ぶのをおすすめします。
CC契約者なら無料で講座に申し込めますし、学習動画もたくさん視聴することができます。
Adobe Portfolioで自分のポートフォリオが簡単に作れる


AdobeCC契約者は、Adobe Portfolioを使うことができます。
Adobe Portfolioは、自分のポートフォリオをオンライン上で簡単に作成することができるツールです。
テンプレートを使って、デザインを簡単にカスタマイズでき、独自のポートフォリオサイトを作ることができます。
ポートフォリオとは自分の制作実績のことで、デザイン、イラスト、写真等をまとめてみることができる資料のことです。
デザイナー志望の方であれば、ポートフォリオは就職活動や営業に欠かせませんし、趣味で使う人でも自分の作品を綺麗なサイトにまとめて世界に公開することができます。HTMLも知識も要りません。
AdobeCCの料金体系
2025年1月、最初の3ヵ月50%OFFの特別価格セール中!
年間プラン 7,780 円/月 (税込) →3,889 円/月 (税込)
年間プラン(月々払い) | 7,780円/月(税込) |
年間プラン(一括払い) | 86,880円/月(税込) 1ヶ月あたり7,240円 |
月々プラン | 12,380円/月(税込) |
Adobeの学割価格
Adobeには学割もあります。学生だけでなく、教育機関で働く教師や職員も対象になります。
2025年現在の価格ですが、
AdobeCCの契約初年度は、特別提供価格で2,180 円/月 (税込) です。(13歳以上の学生と教職員が対象)
次年度以降は、3,610 円/月(税込)になります。
詳しくはAdobe公式ページをご確認ください。
AdobeCCはこんなユーザーにおすすめです
3つ以上のソフトを使う人におすすめ
Adobe公式は、「3つ以上のソフトを使うならAdobeCCの契約がおすすめ」と謳っています。
3つ以上のソフトを使う場合、単体契約×3よりCCを契約した方がコスト面で安くなるからです。
真剣にデザイナーを目指したい方、紙媒体とWebデザインの両方に興味がある方は、少なくともPhotoshop、illustrator、AdobeFonts辺りは必須になりますので、AdobeCCがおすすめです。
動画編集に興味がある人も、Premiere Proで編集し、After Effectsで効果をつけ、PhotoshopやAdobeExpressでSNS用バナーを作成するという形であれば、最終的にはAdobeCCがおすすめです。
逆に、「デザインに興味があるけど一度もデザインソフトを使ったことがない」という方であれば、まずはPhotoshop単体契約をお勧めします。
Photoshopには7日間の無料体験がついていますので、最初はまず無料期間中にいろいろ触ってみるといいですね。
初心者向け講座を利用したい人
AdobeCC限定の講座はクオリティも高く、初心者の方でも無理なく受講することができます。
外部のデザインスクールもいいのですが、スクールに通う余裕がない人やまだ学生の場合は、AdobeCC限定のことはじめ講座やオンラインカレッジは初心者の強い味方になります。
CCのサブスク代だけで無料で受講できますのでお得ですし、なにより講師陣がレベルの高いプロのため安心して受講をおすすめします。
次世代テクノロジーを学びたい人
AdobeCCほどクリエイティブなツールはありません。AIやモーションキャプチャによる動画作成など、これからの新技術に興味がある方は、ぜひAdobeCCを試してみてください。
- 3種類以上のデザインソフトを使いたい人
- Adobeが提供する初心者のためのライブ授業や動画講座を受講したい人
- クリエイティブな分野・新技術に興味がある人



この記事が、皆さんの参考になれば幸いです