最初はみんな漠然と「webデザイナー」として就職しても、経験を積んでいくうちに、その人の性格や得意なジャンルによってだんだんと進む方向性が違ってくるものです。
20年近く業界を見てきて、webデザイナーのキャリアアップやジョブチェンジはどうなっていくのかについて、まとめてみました。
純正デザイナー
デザインで一生食べていきたい。プライベートの時間もデザインのことばかり考えてしまう。意識が高く、ディテールにこだわり、クライアントを唸らせるビジュアルを作ることができる、デザイナーになるために生まれてきたような人。どの会社にも一人はいるのではないでしょうか。
デザインセンスに長けているのはもちろんのこと、何よりデザインが大好きで、良いものを作るためなら徹夜も厭いません。
このタイプの方は、とにかく真面目な人が多いと思います。
キャリアアップ先は、アートデイレクター(デザイン部門を統括する、デザイナーの上位)になったり、自分でデザイン事務所を立ち上げる人もいます。
・プライベートより仕事優先。むしろ境目がない
・一ミリのディテールに拘れるタイプ
・トレンドに敏感
・理想が高い
エンジニアタイプ
早々にデザインではなくコーディングの方に舵を切るタイプです。デザインよりコーディングの方が得意で、動きのあるサイトを好んで作ることができます。
実はそんなにデザイン好きじゃなかったわとか、コーディングの方が面白いと気づいてしまったパターン。
フロントエンドエンジニアになったり、さらに極めてプログラマになる人もいます。アプリ制作のはまる人も多いですね。
一方でデザインの基礎も持っていたりするので、チームにいるとやりやすいです。
フレームワーク等便利な技術をどんどん取り入れるのが得意な人が多い印象です。
・最新技術が好き
・黙々と作業が好き
・フレームワークやツールが好き
器用貧乏タイプ
デザインもコーディングもそこそここなす、知識もあるけどどれも普通レベル。
会社員時代は自分の特徴のなさにモヤモヤしがちですが、フリーランスになると意外と強いのがここです。フリーランスはなんでもできる方が使い勝手がいいからです。
キャリアアップ先としては、webディレクターがおすすめです。
制作現場のこともわかっているし、クライアントとの調整も上手にこなせる人が多いです。
そもそもなんで器用貧乏になるのかって元々の柔軟性が高いからです。
・マルチタスクが得意
・調整能力がある
・知識は広く浅く
・実は自分のペースでなんでもやりたいタイプ
webコンサル・マーケッタータイプ
webデザイナーとして制作現場で培った経験を生かして、webで成果をあげる方法をお客様に提案できるタイプです。制作の知識があるコンサルと知識がないコンサルでいうと、前者の方が説得力がありますよね。
フリーランスのwebデザイナーがキャリアアップとして、フリーのwebコンサルになるパターンも見受けられます。
手を動かさずに頭を動かしてお金を稼ぐので収入は高額になりますが、元々のコミュニケーション能力や話術が必須。
・コミュニケーション能力が高い
・最先端の情報収集が得意
・UX・UIデザインの思考を好む