今回は、レンタルサーバーとクラウドサーバーの違いについて、Webデザイナー目線で解説したいと思います。
この記事はこんな方におすすめ
- faceWebデザインは勉強中だけど、サーバーのことはさっぱりわからない方
- face非エンジニアの方
この記事を書いているのは、Webデザイナー歴18年の現役フリーランスです
※私はエンジニアではないので、正確な解説はできていないと思います。正確な情報を知りたい方は、書籍等を参考にしてください。
レンタルサーバーとクラウドサーバーの違いを簡単にまとめますと、
・レンタルサーバー
→ サーバー会社に構築はお任せ。非IT・初心者向け。小規模事業者・個人ブログ向け。
・クラウドサーバー → サーバー環境を自分で構築・運用する。 IT玄人向け。大規模事業者・システム向け。
となります。
私のような非エンジニアの場合、レンタルサーバーの方が馴染みが深くなります。クラウドサーバーの大前提として、サーバーの構築・運用は自前で行わなければいけないからです。
私の手がけることの多い案件のケースは、中小企業や個人の方の小規模なサイトです。このような案件の規模であれば、レンタルサーバーで十分です。
仮にクラウドサーバーを使うような大きめの案件に参加したとしても、デザイナーの作業領域はデザイン周りのみで、サーバーの組み立ては全てエンジニアにお任せしています。分業化ですね。
それでは、この2つの違いについて簡単にですが、説明していきますね。
レンタルサーバーとは
レンタルサーバーは、レンタルサーバー会社が持っているサーバー領域をレンタルして使うことのできるサービスです。
物理的な一台のサーバーを複数の人でシェアをして使います。利用者は毎月定額料金を払うことで、自分のスペースを手に入れることができます。
代表的なのは、Xサーバー・さくらインターネット・ろりぽっぷ・スマイルサーバー等ですね。
レンタルサーバーはよくシェアハウスに例えられます。
自分の個室は好きに飾ったり模様替えしてOKだけど、キッチンや玄関など共有部分に手を出すことはNGです。
基本的にはオーナーが決めたルールに則って行動しなければいけません。セキュリティに関してもオーナーがセコムを入れてくれなければ低いままでも我慢です。
また、隣人(同じシェアハウスに住む人)の影響を受けることもあります。
レンタルサーバーには、以下の大きなメリットがあります。
- サーバーの設定と運用は全てサーバー会社の中の人がやってくれるので、知識がなくても問題なし
- 高スペックサーバーをみんなでシェアして低料金で利用できる
先ほども書いた通り、自由度は少ないです。ただ、一般のサイトに関しては、Webサイトとメールが使えて後はストレスなく動けば問題ありませんので、レンタルサーバーの契約者で自由度が少ない!と感じている人はあまりいないかと思います。
クラウドサーバーとは
クラウドサーバーも広い意味で言うと、レンタルサーバーの一種です。クラウドサーバーもまたサーバー会社の用意した物理サーバーのスペースを契約して使わせてもらう形になるからです。
しかし、ふたつには大きな違いがあります。
どちらも物理的なサーバーをシェアすることには変わりありませんが、クラウドサーバーの場合は物理的なサーバーの中に仮想サーバーを作ります。仮想サーバーとはバーチャルなサーバーのことです。うん、よくわかりませんよね。
レンタルサーバーがシェアハウスだとすると、クラウドサーバーは分譲マンションです。トイレもキッチンも玄関も全て自分の思うようにできますのでカスタマイズ性が非常に高い。セキュリティも好きなだけ自分であげることができるし、自分の好きな様にリフォームすることもできます。
特にメリットを感じる点は、クラウドサーバーでは決まった時期にだけ契約スペースを拡張することができます。つまり、このシーズンはアクセスが大量に来るぞという時は、サーバーの容量を自由に増やすことができるのです。これは非常に大きなメリットですよね。
このように、クラウドサーバーは自分の好きな様に拡張・構築ができるという大きなメリットがあります。
一方で、レンタルサーバーはなら運用は全部サーバー会社にお任せなのに対して、クラウドサーバーは自分でサーバーの設定・運用を全てやらなくてはいけません。そのため、クラウドサーバーを選択した場合は、サーバーエンジニアの知識が必要になります。
なので、私みたいな非エンジニアは、チーム制作でない限り手は出せません。
クラウドサーバーの有名どころは、アマゾン社のAWS、Google社のCloud Platformといった外資が多いですね。
実際にどう言う違いがあるの
ふたつのサーバーの違いを簡単に説明しましたが、もう少し具体的な例をあげてみますね。
拡張性があるってどいういうこと?
クラウドサーバーは一時的にスペックを上げたり下げたりすることができます。最初は最小限のスペックで運用し、ある時期のアクセス負荷が多い時だけ、一時的にスペックをあげる。ということも可能です。料金は従量制なので、スペックが高い時は高コストに、低い時は低コストでの運用することができるものメリットです。
一方でレンタルサーバーは一律の定額料金になります。また、一時的にアクセスが増えそうなのでサーバーの容量を上げたいと思ってもそれはできません。サーバーのスペックを上げたければ、今より上のプランを一から契約してサーバー移行の手順を踏まなければいけません。
カスタマイズ性が高いってどういうこと
クラウドサーバーの方がカスタマイズ性が高いと言う話をしました。
レンタルサーバーの場合、導入するソフトやアプリケーション、プログラミング言語、セキュリティは全て決まっていて、ユーザーが勝手に変更することはできません。
しかし、クラウドサーバーであれば全て自分で選択可能なので、より強固なセキュリティにしたり、さまざまなアプリケーションを入れることができます。
例えばあるシステムを動かしたい、でもそのシステムを動かすのに必要なアプリケーションがサーバーには入っていないとします。レンタルサーバーの場合は、ユーザーが勝手に入れることはできません。クラウドサーバーであれば自由に追加することが可能です。
影響を受けやすいってどういうこと
レンタルサーバーは他人との共有になるので、隣人の影響を受けます。例えば、同じサーバーにいる人のサイトに多量のアクセスがあった場合はあなたのサイトも重くなる可能性があります。
クラウドサーバーであれば、他社の影響を受けることはほぼありません。
運用について
サーバーの運用は専門的な知識が必要です。クラウドサーバーの場合、設定も運用も自分でやることになります。なのでサーバーにトラブルが起きると基本的に自分で対処することになります。(物理的なダメージは、契約先のホスト会社の方で対応してくれます)
サーバーの設定のイメージすらわかない人。コマンドとか黒い画面とか、全くわからない人(大丈夫です、私も苦手の部類です)は、レンタルサーバー一択です。
どちらにもメリットがある
それなりの中規模以上の企業であれば、安定性や拡張性の高さ、今後の展望を見ても、クラウドサーバーを選択するのが一般的になりつつあります。クラウドサーバーは従量制の課金制度なので、使わない間はそれほどコストがかからないこと、導入にかかる初期費用がゼロであること。など企業側にメリットが大きいです。
ただし、サーバーの構築や保守をできる人がいないとクラウドサーバーは運用できません。
静的コンテンツ数ページのサイト運営で十分だという場合は、レンタルサーバーがおすすめです。
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