デザイナーはなぜMacを選ぶか解説!Webデザイナー向け選び方のポイント【Mac or Windows】

webデザインならwindows/Macどっちがいいのか。現役デザイナーが解説

この記事はWebデザイナー歴18年のフリーランスが書いています

デザイン用のパソコンには、、それなりに高いスペックが必要です。

もし低スペックのパソコンを購入してしまうと、仕事でまともに動かないこともあります。

高額商品だからこそ、後悔しない買い物にしたいですよね。

パソコンについて調べていると、「デザイナーならMac」という意見を目にすることが多いのではないでしょうか?

「デザイナーって、どうしてMacユーザーばかりなの?」

「Webデザイナーを目指すならMacを買うべき?」

「MacとWindows、両方のデメリットも知りたい!」

たびたび聞かれるこれらの質問に、WindowsとMacの両方を使った経験がある現役Webデザイナーがお答えします。

ちなみに、私の今のマシンはこんな感じです

  • メインパソコン: MacBook Pro デザイン業務他メイン作業全般
  • サブパソコン: windows(ThinkPad) 主に動作確認用

サブのWindowsはスペック低めで低価格ですが、一般的で安定感のあるものを選んでいます。

なお、現在のメインパソコンはMacBookですが、駆け出しの頃はWindowsメインで作業をしていたため、Windowsの知識も深いです。

目次

なぜデザイン職にはMacを使う人が多いのか

Appleのアイコン

デザイン業界では、「デザイナーならメインパソコンはMac」という認識が根付いています。

では、なぜデザイン業界ではMacが標準とされているのでしょうか。

その理由はデザイン行界の歴史的背景にあります。一言で言えば、「はじまりがMacだったから」です。

1984年にApple社が発表したMacintosh(現在のMac。当時は「マッキントッシュ」と呼ばれていました)は、デザイン業界に革命をもたらしました。

Macintoshはまさにクリエイティブ作業のために誕生したマシンでした。

デザイン制作に必須とされるAdobeのソフトウェアも当初はMacのみに開発され、Macはデザイン業界の標準プラットフォームとしての地位を確立しました。

さらに、DTPデザイン(紙媒体の広告や出版物)の黎明期においては、印刷システムがMacで作成されたデータしか受け付けない仕様であったため、当時のデザイナーたちは必然的にMacを選んでいました。

デザイナーをとりまく環境がMacを前提としていたので、昔のデザイナーは必然的にMac一択だったんですね

でもこれはまだインターネットが一般層に普及していなかった時代の話です。

Windowsが台頭し、Webデザインの登場へ

1995年にWindows 95が登場すると、パソコンが一般家庭にも普及し、世間の標準はWindowsへと移り変わりました。

そして、インターネットの普及に伴い、多くのWebサイトが生まれ、Webデザイナーという職種が確立されます。

Webデザイナーは主にWeb画面をデザインする仕事であり、つまり圧倒的多数のユーザーはWindowsで画面をみることになります。

そのため、WebデザインをWindows環境で制作することは、理にかなっていることでもありました。

この頃は、DTPデザインでは依然としてMac派が主流でしたが、Webデザインの世界ではWindows派も少なくありませんでした。

また、今は存在すらなくなってしまいましたが、デザインソフトもAdobe一択ではなく、Microsoft社が作ったWindows用のデザインソフトFireworks利用していたデザイナーも多く存在しました。

しかし、令和の今は、またMacの優勢が戻ってきています

主流は再びMacへ

2007年に初代iPhoneが登場し、MacBookシリーズが軽量でスタイリッシュなノートPCとして注目されるようになると、Mac人気が再燃。「デザイナーといえばMacだよね」というイメージが再び強まってきました。

ですが、単なる人気や雰囲気だけでなく、Macにはデザイナーにとって選ばれる理由やメリットが存在します。

ここからはその理由を具体的に解説しますね。

デザイナーがMacを選ぶ理由とメリット

Macはディスプレイが美しい

Retinaディスプレイで綺麗なMacの画面

MacのRetinaディスプレイは本当に綺麗。高解像度で色再現性が優れており、発色の精度やフォントの滑らかさが美しい。

Windowsと見比べると一目瞭然、画面の美しさは段違いにMacに軍配が上がります。

Windowsでも近年は4K画質が普及していますが、Macのディスプレイの美しさにはまだ及ばないと感じます。

高解像度=ピクセルが肉眼で見えないほど密集していること。そのため画像やテキストが滑らかで鮮明に映し出されるんです

デザイナー御用達のフォントが初期搭載

MacとWindowsでは、初期インストールされているフォントの種類が違います。

Macには「ヒラギノ」をはじめ、デザインに欠かせない重要なフォントが初めからインストールされています。

一方でWindowsではこれらのフォントが含まれていません。でもいずれ仕事で必要になりますので、別途購入してインストールする必要があります。しかし、フォントというのは皆が思っているより高額です。

なので、安いという理由でWindowsを買っても、フォント代が追加でかかるということは頭に入れておいてください。

美しいフォントはデザインの基本です。Windowsの初期搭載のフォントは、デザイン用途としては物足りません。

Macはハードウェアのデザインが洗練されている

キーボードも美しいMacのパソコン

Macのハードウェアデザインが素晴らしいのは、言うまでもないことですよね。ジョブスの美学がしっかり反映されています。

ハードウェアとソフトウェアの一体感が美しい

デザイナーは、やはりデザイン性の高いものに魅力を感じます。みんなシンプルにApple製品のファンなのです。

Macはデスクトップのごちゃつきがなく、シンプルで洗練されたUI設計に美しさを感じます。

直感的で使いやすい操作インターフェースは、デザイン作業に最適化されています。

マシンの起動の速さ、キーボードの適度な打ち込み具合、トラックパッドの滑らかな操作感など、すべての要素が心地よく、ストレスを感じることなく作業に没頭できるのです。

Macはデザイナーのクリエイティブ性を刺激します。制作レベルの向上には自分の努力が大切ですが、周囲の環境が整っていることで、さらにデザイナー自身のセンスが磨かれていくのを実感できるんですよね。

Macとデザイナーには長い歴史がある

Macintoshのパソコン

Macは、デザイナーとともに長い歴史を歩んできました。

クリエイティブとMacは相性が良い。Macでデザインを行うことが、Macを最大限に活用する道なのです。

Macは、クリエイティブな作業を支援するために生まれてきたマシンです。デザイナーにとって必要なツールやアプリケーションがシームレスに連携しており、デザイン作業に集中できる環境が整っています。

Macには高い安定性と信頼性がある

現在、MacBook Proを愛用していますが、前回のモデルを10年間使用してもほぼストレスなく使い続けることができました。Windowsでは作業中のフリーズや起動の遅さに悩まされましたが、Macでは不便を感じることは全くありません。

また、セキュリティ面においても、MacはWindowsより優れています。

Macの機能面でのメリット

Webデザイナー目線で、もう少しだけMacのメリットについて触れてみますね。

日本のスマートフォン市場では、iPhoneが圧倒的なシェアを誇ります。

Web制作者にとって、iPhoneは無視できない、最優先の端末です。

iPhoneとMacは同じMacOSなので、Macをメインマシンにすることで、細かな作業がスムーズに進みます。

MacとiPhoneを連携させることで、たくさんの便利機能が活用できる!

Windowsのメリットは?

windowsマシンの画像

Macばかり絶賛していますが、もちろんWindowsにも良いマシンです。だって、世界中の一般層が使っているのはWindowsですからね。圧倒的王者です。

Windowsの良いところは、ユーザーと同じ環境でデザインを確認できるということです。

WebデザイナーはWeb画面をデザインする仕事です。なので、Webサイトのデザインは「ユーザーがどんな環境で見るか」を意識することがとても大切です。最近ではMacを購入する一般ユーザーも増えてきましたが、世間のシェアの8割はWindows派。つまり、ほとんどの顧客はWindows環境でWebサイトを閲覧しているということです。

確かに、Macでデザインを起こすと美しい仕上がりになります。細部までこだわったきれいなデザインが作れると思います。しかし、一般的なユーザーが見ているのはWindowsで表示される画面です。むしろWindowsを意識してデザインを作ることの方が、よりユーザーライクなデザインに繋がるという意見もごもっとも。

できるだけ最高の環境でデザインを作ることは重要。
でも、Windowsの環境を軽視するWebデザイナーはいけないと思います

 

フリーランス視点での強み

また、フリーランスをやっていると、クライアントからデザイン以外の質問を質問を受けることがよくあります。

例えば、「ダウンロードしたファイルが見つからない」「大きな画像をどう送るか」「メール設定の方法がわからない」など。「新しいパソコン欲しいんだけどおすすめある?」みたいな電気屋の店員に聞いてくれよレベルの質問まであります。

こんな時、クライアントと同じWindows環境であれば、サポートもしやすいですし、問題が発生した際にもスムーズに対応できます。

まあなんでも聞いてあげるのも大変ですけどね…その辺はバランスですね

Macのデメリット

次にMacのデメリットについて考えてみましょう。

一番の問題点は、価格が高いということです。

Webデザインには、デザインソフトが快適に動作する高〜中スペックのパソコンでなくてはいけません。安価なパソコンでは全く意味がないのです。

これはMacでも同じことです。比較的安価なMacとしては、iMacやMacBook Airがありますが、本格的なデザイン作業には少しスペックが物足りないかもしれません。

そのため、Macでデザインをするには、MacBook Proなどの高スペックなノートパソコンが一番の選択肢になります。

MacBook Proは、ざっくりとですが、30万近くかかります。

一方で、同じスペックのWindowsのパソコンは10万円ほど安く購入できるので、この価格差は大きい…

Webデザインならどっち?WindowsとMacの比較

WindowsとMacのメリット・デメリットを比較してみました。

商品メリットデメリット
Macデザイン性能面で優れている
フォントが初期インストール
セキュリティ面で優れている
高価
種類が少ない
Windows価格がリーズナブル
種類が豊富
ユーザーやクライアントの大半はWindows
デザイン性能面で劣る
フォントを別に購入しなければいけない
MacとWindowsのメリットデメリット

一般的なWindowsとMacの違いって?

デザイン目線以外でも、WindowsとMacには大きな違いがあります。たとえば、OSとハードウェアの選択肢について。

OSの違い

パソコンには「OS」と言われるいわゆるシステムの土台に当たる部分があります。

Windowsの場合、MicrosoftがOSを作り、NECやHPなど他企業がパソコンを製造しています。

これに対し、MacはOSもハードウェアも一貫してAppleが作っています。

スマホのiPhoneとAndroidと同じですね

そのため、スマホ選びと同様で、Mac購入は選択肢が限られる一方で、Windowsは国産から外国産まで種類が豊富にあり価格にも幅があるので購入しやすいです。

また、対応ソフトの違いにも注意が必要です。Macはデザイン系ソフトに強く、Windowsはビジネス系ソフトに強いという特徴があります。

対応ソフトの違い

OSとは、パソコンやスマートフォンを動かすための基本的なシステムです。ソフトウェアやアプリケーションを開発する際は、それぞれのOSごとに異なる開発が求められます。そのため、Mac用とWindows用で提供されるソフトウェアが異なる場合があります。スマホのアプリがiOS用とAndroid用に分かれているのと同じような理由ですね。

Macはデザイン系ソフトウェアやクリエイティブな作業に特化したツールが充実しており、特にグラフィックデザインや映像編集などに強い傾向があります。一方、Windowsはビジネス向けのソフトウェアに強く、特に企業やオフィスワーク向けのアプリケーションが多く、Windows専用のソフトもあります。

セキュリティの違い

昔から、Macはセキュリティが強いとされてきました。Windowsの圧倒的なシェアに対して、Macは比較的ニッチな人気でしたので、ハッカーにとってはWindowsを狙った方が効率が良かっったからです。

加えて、MacOS自体がセキュリティに関して非常に優れた設計となっています。

さらに、Macの公式アプリストアは審査基準が非常に厳しく、怪しいアプリが登録されることは少ないです(Google Playストアと比較して)。

ただ、最近ではMacを狙ったハッキングも増えてきており、以前ほど絶対的に安全だとは言い切れません。セキュリティが優れているとはいえ、無敵ではないため、ユーザーも常に最新のセキュリティ対策を施す必要がありますね。

結論:どちらを選んでも良いけど、お金があればMac

結論としては、どちらを選んでも良い。ただ、もしお金に余裕があればMacかな。というところです。

Macの最大のデメリットは、価格が高いことです。

Macに払うお金があったら勉強にもっと投資できる!という考えも

Webデザインの勉強を始めたばかりの人は、デザインソフトやスクールやらで投資が多いと思います。

デザイナーは一朝一夕ではなれませんので、長期スパンで考えるといいです。パソコンは所詮消耗品です。

最初はWindowsをメインマシンにして、ある程度お金がたまったらMacを手に入れる、というのも堅実な選択だと思います。

結論として、お金に余裕があればMacを選ぶのがオススメです。もしお金を節約してWebデザインの勉強に集中したいなら、勉強代を優先してWindowsでも問題ありません。

実は私も最初のパソコンはWindowsでした。そのおかげで、Windowsの知識をたくさん得ることができたので、今ではその経験が役立っています

結論。お金があるならMacを買っちゃう。お金がないけどWebデザインを勉強したいなら、勉強代を優先する

  

最初からMacをおすすめするできるのは、こんな人でしょうか。

  • お金に余裕がある人。なんならサブ機にWindowsも買える人
  • パソコン以外のApple製品を持っている人。連動させるといろいろ捗るので
  • 本格的にデザイナーを目指す気持ちが強い人。トップクリエイターになりたいならやっぱりMac
  • 単純にAppleのデザインが好きでたまらない人。使っているだけでモチベがあがるから

中古でMacを買うのもあり

完全保証はできませんが、とにかくMacを試してみたいという方には中古Macを購入するのもおすすめです。しっかりとメンテナンスしているMacは驚くほど長持ちします。

私がこの間まで使っていたMac Book Proは2015年製なのですがまだ現役でも使えますし、今まで使っていたどのWindowsマシンより快適さを感じます。

Amazon Renewed(Amazon整備済み品)は、優良中古品のラインナップです。ここで中古Macもチェックできます。

Amazon Renewed(Amazon整備済み品)とは
正常に機能するよう検査、修理、クリーニング、テストが行われた再生品、中古品、展示品、開封品を整備済み品とした、Amazon認定の商品ラインナップです。 Amazon認定出品者は、資格のあるメーカーまたは専門の整備業者であり、Amazon整備済み品を継続的に販売するための厳格な基準を満たしています。

補足:AdobeソフトはWindowsでもMacでも使える

デザインソフトを購入した後に、WindowsとMacの乗り換えってできるの?と気にされている人もいるかもしれません。

結論から言うと、全然使えます。じゃんじゃん乗り換えてOKです。

これ、昔はできなかったんですよね。WindowsとMacでマシン環境を変えるとソフトも全部書い直しだったんです。しかもAdobeソフトは今のサブスク型ではなく買い切りの高級品で数十万円する代物だったので、乗り換えを躊躇した人も多かったはずです(私です)

Adobeに限らず今はどのソフトもサブスク化が普通ですので、気軽に乗り換えできるのでご安心を!

Webデザイナーにとってパソコンは大事な相方。大切に使ってあげてくださいね

 

Macを使いたい方へ。WebデザイナーのMacパソコンの選び方のコツをまとめた記事です。

Webデザインに必要なパソコンスペックと、MacとWindowsでおすすめの機種をまとめた記事です。

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