Webデザインの初心者・未経験者が、まず最初に悩むこと。
それは、Webデザインスクールに通うか、独学で勉強するか、の2択です。
主にこんな悩みではないでしょうか?
- デザインスクールでの学習と独学ではどう違うの?
- スクールの価格って高すぎ…習得スキルと見合っているの?
- 独学でもプロレベルの知識は習得できるの?
- スクールに通わなければWebデザイナーにはなれない?
- 急いでプロになりたい場合はどっち?
現役のWebデザイナーがこれらの悩みに答えつつ、デザインスクール vs 独学のメリット・デメリットをまとめてみました。
この記事を書いているのは、Webデザイナー歴18年の現役フリーランスです
Webデザイン専門スクールで学べること
まずはデザインスクールについて簡単に解説
Webデザインスクールでは、Webデザイナー職に必要なスキルを実践を用いながらプロの講師が丁寧に教えてくれます。
身につくのは主に、
・デザイン力
・HTML言語
・ソフトの使い方
・Webサイトの制作の流れ
等です。
- デザインの知識やソフトの使い方等の技術的なスキル
- 制作フローといったプロの現場の実践的な流れをレクチャー
スクールには、通学型もありますが、コロナ禍以降は通学はなしのオンライン授業型が人気。
また、卒業後の働き方によって受講コースも変わってきます。転職支援コースや副業支援コースなど、受講者の最終的な目的でコースを選びます。
独学・Webデザインスクールの大きな違い
まず大きな違いとして、スクールは受け身で学ぶことができるという点があります。
受け身というとあまり良く聞こえないかもしれませんが、自分であれこれ調べることなく、
今一番必要な知識を
必要な順番で
必要な分だけ
与えてくれるのが、スクールです。定期的に受講することで、自然な形で最短で基礎学力が身につきます。
一方、独学は自分で能動的に情報を集めなければいけません。そのため、
・情報集めという「Webデザインの勉強」以外に時間がかかる
・集めた情報が正しいのか古くないのか、といった判断が素人には難しい
・どこまでやればOKなのかわかりにくい
・どう勉強すれば良いか勉強方法がわからない。迷子になる
といった心配があります。
それでも昔は多少独学した後は現場で十分学べたのですが、2024年最新のWeb知識は多種多様すぎてとてもじゃないけど幅も深さも相当なものです。
覚えなければいけないことが多い職種のひとつだと思います。
また業界全体のレベルがあがったことで、初心者に求められるレベルも相対的に上がってきています。
初心者だからこそ最新情報を勉強しなきゃいけないのに、ネットの中には古い知識を堂々と掲載しているところもあるんです。情報の取捨選別が初心者には難しい状況に…
- 【スクール】受身で学べる。体系的に学べる。最新の知識を学べる。
- 【独学】自分で情報の取捨選択が必要。勉強の迷子になりがち。
【スクール vs 独学】金額を比較
デザインスクールと独学、学習にどのくらい金額がかかってくるのでしょうか。
独学の場合はどこまでやるかで算出が難しいのですが、一般的な金額を想定して比較してみましょう。
※パソコン代とデザインソフト代は計算外です。
デザインスクール | 副業なら8万〜 転職・開業したいなら、20万〜80万 |
独学 | 【オンライン学習サイト】1,100円/月〜 【各種書籍】1冊2,000円程〜 【Udemy等の動画学習】1動画2,000円〜 【その他】 Youtube等なら無料 |
おそらく一番悩ましいのが、Webデザインスクールの費用の高さですよね。
また、高額なのはともかく、コスパ的に見合った学習を得られるのかという点も気になるかと思います。
スクールの講座費用の高さには、以下の理由があります。
- プロ講師によるレベルの高い授業
- 効率化されたカリキュラム
- いつでも疑問点を聞けるサポート体制
- 現場での実務力をつけるワークフローやチーム作業も学べる
- 就職支援(副業支援)の充実
- 制作物をプロに評価してもらえる環境
お金を払う分、プロの元で一貫した学びを得ることができ、さらに卒業後の進路までお世話してくれるのがスクールの特徴です。
また、スクールの受講者はたいていどこも未経験者が9割ですので、教え方も丁寧。初心者だからと置いていかれることもありません。
お金を払った分絶対卒業してやる!という気持ちにもなりますよね
受験勉強で考えてみるとわかりやすいですよね。
独学でも勉強はできますが、実際はほとんどの子は受験対策に塾に通います。
その方が効率が良く、無駄のない学び、実用的な知識を得ることができるからです。
Webスクールも一緒で、お金を払って学習効率の良さや時間を得ているのです。
一方で、独学のコスパの良さは魅力的です。
独学の場合、オンライン学習サイトや書籍で学んでも月数千円レベルですみますし、ブログやYoutube等をフルに使うとある程度までは無料で学ぶこともできます。
【スクール vs 独学】学習時間を比較
スクール | 副業コースなら1ヶ月〜 本格コースなら、半年〜8ヶ月程度 |
独学 | 3ヶ月〜1年 |
Webデザインスクールは、副業レベルであれば1ヶ月で完結するようにカリキュラムが組まれます。
どのコースでも、卒業までには最低限の知識やスキルを得ることはできるようになっています。
ただし契約したら、決められた期間内に終えなければいけません。
余談ですが、卒業のないデザインスクール
一方、独学の場合は、習得スピードはスクールに劣るものの、マイペースに学び続けることができます。また、学んでいる途中で、自分の興味が出てきた分野に時間を多く割り振ろうするのも個人の自由です。
ただし独学だと、つまづいた時に教えてくれる人がいないと、先に進めなくなってしまう場合があります。
【スクール vs 独学】転職支援・副業支援を比較
Webデザインを勉強するということは、最終目標はWebデザイナーに就職・転職・副業・開業のいずれかだと思います。
その点スクールは、就職/転職サポート・副業サポートを設けているので非常に心強いです。
大手のスクールであれば、ハローワークのような紹介制度やOB/OGが使える就職マッチングサイト等があります。
また、ポートフォリオの添削や面接指導もあります。
副業支援の例でいうと、副業用マッチングサイトで実際の練習課題を発注してくれる等、実践的なサポートがあります。
一方独学だと、自分の力で全て行わなければいけません。
独学で一番苦労するのは、就職支援・副業支援がないところだと個人的には思います。
【スクール vs 独学】よくある質問
独学でもスクールと同じ内容が学べる?
ほとんどのスキルや知識に関しては、独学であってもスクールであっても同じ内容を学ぶことは可能です。
学び方がちがうだけで、学ぶ知識に大きな違いはありません。
ただし、スクールで学べて独学で学べないものもあります。
それは、現場での実践的な仕事の流れ(ワークフロー)です。
スクールでは現場経験者の講師が教えてくれますので、受注から納品までの一連のワークフローの疑似体験が可能です。また、仲間とのチームでの仕事も体験することができます。
また、スクールでは、就職後に役立つ実践的なテクニックも教えてくれます。
スクールに入らなければWebデザイナーにはなれないのか
そんなことは全くありません。独学で学んだWebデザイナーはたくさんいます。
どこで学んだかよりどんなものが作れるかが大事ですので、一番重要なのはその人の持ってくるポートフォリオ(制作実績)です。
ただ、 昨今のWebスクールはポートフォリオ作成にも力をいれていますし、就職支援をしているスクールも多いです。
そのため、スクールに入るのは必須ではないが、スクール経験者の方が有利ではあるといえます。
独学のみの人とスクール出身の人のスキルに違いはあるのか
現場で働いているレベルで言うと、そこまで大きな違いはありません。
はっきりいって、独学だろうがスクールだろうが、現場レベルで使えるデザイナーになるのは就職した後が勝負です。実務経験が一番大事なのは、何の職業でも一緒ですよね。
デザイナーは技術職。技術は現場でしか成長しません。なのでいち早く現場に出ることが必要なのです。
そして、いち早く現場に出たいのであれば、スクールの方が近道ではあります。
この年齢では独学・スクールどっちが良い?
やりたい仕事をやるのに年齢は関係ありません。
ただ、実際人に与えられた人生の長さはほぼ一緒で、しかも後半になるほど人生設計は複雑になります。
女性であれば、結婚や育児も考えると、どうしても仕事の選択肢が狭まれてくるのが現実です。
あなたが高齢であればあるほど、スクールに入って最短距離で基礎知識を得るのがベストな選択だと思います。
大学生であれば、独学でのチャレンジで良いと思います。社会人より時間もあるし、吸収率も良いと思います。
しかし、社会人が独学でWebデザインを学ぼうとすると、とにかく時間に追われることになります。本業が忙しくなったとたん勉強の時間がとれなくなります。
近年のWebスクールはどこもキャリアアップ・キャリアチェンジとしての位置付けが多く、異業種からWeb業界に転職する人材に期待しています。
なので、基本的にはすでに社会人の方や今現在は働いていない主婦だけど今後のキャリアを考えている人に向けたカリキュラムを用意しているところが多いです。
また、転職希望でスクールを考えている人は、国の制度のリスキリングや教育訓練給付金制度の利用を考えてみてください。
利用できるスクールは限定的ですが、受講料が安くなる可能性がありますよ。
メリット・デメリットまとめ
改めて、独学orスクールのメリットとデメリットをまとめてみましょう。
まずは独学から
- 独学のメリット
-
費用がかからない。
カリキュラムに縛られれず自由な時間に好きなだけ学習できる - 独学のデメリット
-
学びが散漫になる
つまづいた時に教えてくれる人がいない
モチベーションがあがりにくい。挫折しがち
独学の場合、費用がかからないのが何よりの魅力です。
一方で、一番の難点は勉強の継続が難しいということ。人間は強制させられなければ、物事を続けるのはしんどいものです。独学は簡単に挫折できてしまいます…
次にスクール
- スクールのメリット
-
基礎の習得がしっかりできる。
仲間がいる。普段の勉強のサポートがある。
卒業後の就職サポートがある。 - スクールのデメリット
-
費用が高い
スクールのメリットは、授業を受けるだけでスキルが身に付くことと、つまづいてもレッスンごとに講師がサポートしてくれることです。また就職・転職のキャリアサポートも充実しているので、挫折する要素が少ないですね。
高額払っている、仲間がいるというのも挫折しにくいポイント
結論:お金があるならスクールに入った方がメリットが大きい
本気でWebデザイナーになりたい人は、スクールをおすすめします。
スクールには、独学にはないメリットがたくさんあるからです。
- 効率よく、最短距離で知識と技術を身につけることができる
- 課題や授業があるので、ゴールまでのスケジュールがきっちりしている
- モチベーションが維持できる
- 仲間が増える
- 転職や副業、開業のサポートがある
- 就職時に使うポートフォリオを添削してもらえる
スクールのデメリットは
受講料が高額
この一点につきます。あと忙しくて時間を捻出できない人も継続が厳しいかもしれません。
スクールの受講料は、安くはありません。実になるかわからない勉強のために何十万を出すのはとても勇気のいることです。
でも、独学でもソフトのサブスク代やパソコン代はかかります。この金額も安くはないですよね。
どうせ投資するなら、確実にゴールまで辿り着ける方を選んだ方が良いと個人的には思います。
私が伝えたいのは、もしお金と時間を作れるのであれば、第一選択肢は専門スクールがおすすめだということです。
独学より早く「Webデザイナー」の職に最短距離でたどり着くことができるからです。
本気でWebデザイナーになるのであれば、投資したお金はけして無駄にはなりません。デザイナーになった後に必ず回収できます。
スクールに入って後悔するとすれば、Webデザイナーになれなかった時だけだと思います
未経験者にデザインスクールを進める理由をさらに詳しく書いた記事もあるので、読んでみてください。
おすすめWebデザインスクール
そうはいってもWebデザインスクールは星の数ほどあります。
私がおすすめするWebデザインスクールをまとめていますので、参考にしてくださいね。
お金がなければ独学で頑張る道もある
そうはいってもどうやったってお金はないという人もいますよね。事情は人それぞれ。
そのための独学用のロードマップ記事もあるので、参考にして欲しいです。
なるべく無駄なく安く抑えられる方法をまとめましたので、参考にしてください