この記事はWebデザイナー歴18年のフリーランスが書いています
この記事では、
- WordPress案件を受注したい
- WordPressを独学で勉強したい
- WordPressでオリジナルテーマを作りたい
- WordPressを自作HTMLに導入したい
- 引き継ぎした案件がWordPressだった
というWeb制作者に向けて、WordPressの基礎知識や勉強方法について、同じ制作者の立場でまとめています。
まずはWordPressがどんなツールなのかを解説していきたいと思います
WordPressは元々ブログ制作ツールで、ブログ更新向けのシステムです。
そのため、WordPressで検索すると、ブロガーの記事がたくさん出てきます。
しかし、実のところWordPressは企業サイトのCMSとしても広く使われており、Webデザイナーの案件としても当たり前のように使われています。
WordPressができるWeb制作者とできない制作者では、受注できる案件に差がでてきます。
特にフリーランスだとWordPressのスキルがあると、声がかかりやすくなります。
WordPressってどんなツールなの
WordPressはCMSの一つ。CMSとは?
WordPressを学ぶ前に、CMS(シーエムエス)という概念を覚えましょう。
CMSは、【コンテンツ・マネジメント・システム】の略です。Webサイトのコンテンツを管理するシステムという意味です。
CMSは、専門知識がなくても誰でも簡単にWebサイトを更新できるようにするシステムです。
ブログやSNSのように、画面上から文字を打つだけであっという間にサイトが更新される仕組みです。専門知識は入りませんよね。
元々のWebサイトは、HTMLという専門用語を知らないと更新ができませんでした。
しかし、CMSさえ導入すれば、全くの素人でも自社サイトの更新が可能になったので、企業はこぞってCMSの導入を始めました。
今では世界中の企業サイトのほとんどがCMSでできています。
世界中で数百以上のCMSが存在すると言われていますが、いちばん人気があるのがWordPressで世界シェア率6割を超えているといわれます。
制作者目線でいうと、導入費用がかからず、簡単で、拡張性が高い、ユーザー画面が扱いやすい、という神のようなCMSなんです。
CMSについては、下の記事でも解説しています。
WordPressって何がいいの
WordPressの特徴や長所をもう少し話しますね
- 基本無料で使える
- 誰でも簡単にインストールできる
- 拡張性が高く、便利な機能を後付けできる
基本無料
WordPressに利用料金やライセンス料金はありません。基本的に誰でも無料で使うことができます。
これは、WordPressが「オープンソース」という形態をとっているからです。
通常プログラムソースというのは、開発者に著作権があり、勝手に改造したりすることは御法度です。
しかし、オープンソースのプログラムは、その名の通り誰にでもオープンに開かれており、誰でも改良したり再配布してOKなのです。
そのため、WordPressは世界中の人たちに開発され、より便利なものへと進化してきました。
拡張性が高く、便利な機能を後付けできる
WordPressの拡張性が高いというのも、先述したオープンソースのおかげです。
WordPressは基本的なパッケージはブログ機能くらいしかないのですが、プラグインというシステムがあり、プラグインをインストールすることでいろいろな機能を持たせることができます。ゲームの拡張パックのようなものですね。
例えば、ショッピングカートのプラグイン。ショッピングカート機能というのは、オリジナルで開発するとかなりの労力がかかるのですが、プラグインを使うことで、ボタン一つでサイトをecサイトに変更することができるのです。
お問合せフォームもオリジナルで作るのはセキュリティの問題もあり簡単ではありません。でもプラグインなら5分でサイトに実装することができます。
世界中の開発者達が、WordPress用の便利な機能を開発して、プラグインという形で提供しています。
Webの基本知識が全くなくても、こういった便利な機能をどんどん後付けで追加していくことができます。
誰でも簡単にインストールできる
WordPressを動かすには、サーバーとデータベースが必要です。しかし、ネットワークの知識は特に必要ありません。もし素人であれば、適当なレンタルサーバーを借りて、そこにWordPressをアップするだけでOKです。
今はどのレンタルサーバーもWordPress対応になっていますので、ボタン一つでWordPressブログを手に入れることができます。
WordPressを使うにあたっておすすめのレンタルサーバーは、エックスサーバーです。
WordPressに関しては、Web制作の初心者用にさらに詳しい記事を書いています。よかったら読んでください。
なぜWebデザイナーがWordPressを学習するべきなのか
Web制作者ならWordPressは覚えておこうべき?その理由について解説します
- WordPress案件が多いから
- WordPressの継続案件の更新を依頼されるから
- WordPressを覚えると他のCMSもなんとなくわかるから
WordPress案件が多いから
WordPressは案件の中でも利用率が高く、会社員デザイナーでも普通に手がけることのある案件ですが、特にフリーランスだとWordPress案件の割合は跳ね上がります。
なぜこんなに利用率が多いのか。それは、先程あげたメリットもありますが、クライアント目線で言うと、導入費用が安くユーザー画面が簡単だから、だと思います。
今後WordPressは廃れていくと言われていますが、まだまだしばらくは無くならないと思います。
似たようなものはありますが、WordPress以上に導入が簡単でスキルもそこまで必要なく、かつ費用がかからないものはまだないからです。
WordPressの継続案件の更新を依頼されるから
特にフリーランスの場合、WordPressの更新案件の依頼も多いです。一度作ったWebサイトは簡単には作り替えしませんので、保守案件の依頼もまだまだ続くと思われます。
更新案件はフリーランスなら受注できればかなり嬉しい案件です。
そもそもHTMLはいずれなくなるというのは20年前から言われてますが、まだ保ってますし、、
WordPress以外のCMSにも強くなるから
WordPressがいずれなくなるとしても、CMSという概念や仕組みを覚えるのに、初心者向きに作られているWordPressは最適です。
WordPressのCMSの仕組みは他のCMSでも共通する部分があるので、学んだスキルは新しい技術への一歩となります。
初心者向けのWordPressは、キャリアの基礎を築く超重要なステップになるはず
デザインができなくても有料テーマを使うことでWebサイトが作れる
WordPressには、テーマという機能があります。テンプレートともいい、Webサイトの見た目を構築&変更できる機能です。
管理画面上でこのテーマを差し替えすることで、サイトのデザインを簡単に変更することができます。
Web制作者はオリジナルHTMLをテーマ化することで、WordPressのオリジナルサイトを作っています。
また、WordPressには有料テーマがあり、プロレベルのテーマを相場より格安で使用することができます。デザインができない人向けの高クオリティデザインのテーマや、プログラムができない人用に会員向けサイト等の機能が始めからできあがったテーマ等、多数のテーマが揃っています。
有料テーマのおすすめはTCDです。予算がすくないお客様にはTCDを提案してあげると喜ばれます。
WordPress専用のスクールはある?
WordPressを学ぶには、独学またはスクールに通う必要があります。
WordPressで学ぶスキルは、HTML/CSS、PHP、サーバー・DB(ちょこっと)、デザイン、です。
おそらくこの記事を読んでいる人は
1.Webデザイナー志望
2.Webコーダー志望
がほとんどだと思います。
Webデザイナーで既にHTML/CSSを勉強済みの人であれば、これから後述するWordPressの独学ルートでも大丈夫だと思います。それ以外であれば、スクールに通うのもありです。
WordPress専用のスクールというのはありませんが、WordPressを受講科目に入れているスクールはいくつかあります。
WordPressが学べる専門スクール
オンラインに特化した老舗のプログラミングスクール。1週2回マンツーマンでのメンタリング、チャット・レビューサポートで短期間でWordPressでオリジナルサイトを構築できるようになる学習プログラム。サイトをネット上に公開するまでがゴールです。
専門スクールは高くて手が出せないひとのための、月額2,980円〜のサブスク制。教材学習&講師への質問体制が整っており、WordPressでオリジナルサイトを作るまでが学べます。
独学でWordPressを学ぶ
1.WordPress独学前に持っているべきスキルは?
wordpressを勉強する前に最低限HTMLとCSSの知識はなくてはいけません。HTML/CSSがわからないと、先に進むことができません。
HTML/CSSも独学で学ぶことができます。おすすめは、オンライン学習サイトのドットインストールか、progateです。詳しくは以下の記事にまとめてあります。
2.独学での学習ツールはこれがおすすめ
おすすめ書籍
制作者用のWordPress学習の書籍では、こちらがおすすめです。オリジナルテーマ制作について詳しく書いていて、PHPの知識がなくても大丈夫です。
[改訂版]WordPress 仕事の現場でサッと使える! デザイン教科書 WordPress 6.x対応版
書籍についてはこちらの記事に詳しく内容を解説しています。
おすすめオンライン学習サイト
初心者Web制作者のためのオンライン学習サイトchot.designでは、WordPressの開発環境づくりから、管理画面の使い方、オリジナルテーマの作り方、プラグインの紹介など、WordPressでのサイト制作が一通り学べる内容になっています。
https://chot.design/wordpress-basic/
おすすめ動画
動画学習プラットフォームUdemy
既存テーマの改造でなく、いちからオリジナルテーマを作ることに焦点を当てた動画。自作のHTMLをWordPressに組み込む方法を細かく教えてくれます。ファイル構造やWordPressで使われている独自タグのひとつひとつも丁寧に解説してくれます。WordPressを学びたいWeb制作者向けに、一番おすすめの動画です。
【2023年】はじめてのWordPress入門講座【基礎知識・使い方・管理保守・トラブル対応】
WordPressを初めて触るWeb制作者向けの基礎講座になっています。WordPressでWebサイトを構築するやり方はもちろんのこと、WordPressを運用するときに知っておくべきことを学べます。
3.WordPressのローカル環境を構築する
WordPressはサーバーで動くシステムです。HTMLと違い、ローカル環境で動くものではありません。しかし、特別にローカル環境でWordPressを動かすことができる方法があります。
自分の学習のためや本番公開前のテストサイト制作のため、ほとんどのWeb制作者が自分のパソコン内にWordPressのローカル環境を持っています。
ローカル環境の作り方は簡単です、以下の記事を参考にしてください。
6.ドメインを取得してサーバーにアップ
WordPressサイトを制作したら、最終的にはサーバーにアップして、ドメインをあててインターネット上に公開することができます。
サーバーとドメインは、レンタルサーバーで契約することができます。レンタルサーバーについては以下の記事を参考にして選んでみてください。
学習のゴールをどこにするか
WordPress学習のゴールはどこでしょうか。
もちろん最終的には、「WordPressで作ったオリジナルサイトをネット上に公開すること」なのですが、スキル的には以下のような具体的な目標があるといいと思います。
Webデザイナーの場合はオリジナルテーマが作れること
Webデザイナーは自分でデザインソフトで作ったオリジナルデザインをHTML化し、それをWordPressに組み込むこと、そしてそのサイトを公開・運用できることをゴールとします。
これができれば、自分一人でWordPress案件をこなすことができ、WordPressの継続的な運用案件も余裕で受注することができるようになるでしょう。
エンジニアの場合はプログラムの追加やプラグイン開発ができること
エンジニアの場合は、PHPやワードプレスのオリジナルコードを覚え、ワードプレス開発ができるようになること。
例えば予約機能、複雑なお問合せ機能、コミュニティ機能、別のAPIとの連動等、ベースがWordPressになっているWebサイトはそこら中にあるので、WordPressのシステムの拡張ができるようになれば、仕事の幅が確実に広がります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
最後にワードプレスを学ぶにあたっておすすめの勉強方法を再度まとめさせていただきます!
おすすめ度NO.1は、SAMURAI TERAKOYA です。
専門スクールっぽいですが、業界最安値の月額2.980円〜で学べる、オンライン型の教材学習スタイル。
掲示板や現役エンジニアに質問できる環境も整っています。
WordPressはバージョンに違いがあります
WordPressは進化し続けるCMSツールです。なので、バージョンによって大きく機能やインターフェースが変わってきてます。なので、勉強をする時は、情報源が古すぎないかをチェックしましょう。
Webスクールであればだいたい最新バージョンに合わせてくれると思いますが、独学の際は解説しているWordPressのバージョンが古くないかに気をつけてください。
WordPressは自由度が高く、学びがたくさんあって楽しいツールです。
ぜひみなさんもWordPressの魅力を味わってくださいね。
もしクライアントが更新したいとなったときに、アメブロのような画面があったら更新も簡単にできるわけなので、じゃあ更新画面をくれよとなるわけです。
しかし、アメブロはテンプレートが決まっていてそんなことはできないです。
そこでワードプレスのようなオープンソースのCMSの出番です。ワードプレスは、全てのオリジナルデザインを作ることができます。